日本の交通機関の正確さは世界一

観音院の会社総会に相当する役員会、責任役員会や評議員会は毎年四月の第二土曜日の午後六時から開催されます。毎年一回開催されますが、一回として一分遅れの開催は過去に一度もありません。
 毎日三座の法要も、午前十時、正午、午後二時に執行されます。
 時に月刊観自在の発送や臨時の法事などに三十分早めたり遅くなることはありますが、時間厳守は大きな信頼となっています。
 広島時間と俗に言われる一時間遅れは観音院にはありません。
 時間厳守で物事がなされるのは日本の文化であり美徳です。

 今般の福知山線脱線転覆事故は収益を求めて精緻な列車ダイヤを維持するために高度の無理があったようで、多数の死傷者を出すことになりました。
 時間厳守は大変に良いことですが、五秒や十秒を単位として物事を計画し、維持することは人間わざでは考えられないことです。
 広島–東京間で四時間四分とか三時間五十八分は尋常なことではありません。
 五分や十分の前後が日常生活に何の支障もありません。
 今般の事故で百七人の犠牲者が出ました。同時に傷害をおわれた人も多くおられます。心と身体に回復不能の傷跡が付いた人も多いはずです。この事故で破壊された方々の生活は、おそらく生涯にわたり困難なものでしょう。
 世界一正確な日本時間について皆さんが考えることが、亡くなられた方々の冥福を祈ることになると考えますし、時間の正確性に執着する考えは再考すべきです。今、少しゆったりとした時間の流れが欲しいと思います。

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