波瀾万丈、人災事故の中で生き残る

■福知山線の列車転覆脱線事故は真に痛ましいものでありました。
 世界一正確な日本の列車運行は日本人にとっては当然のことでありました。
 精緻な列車運行ダイヤは人間の能力の限界を超えるものでした。
 学校でも職場でも、一分遅れることは恥ずかしいことでした。
 几帳面な人は約束した時間の十五分前に学校や職場に着くように努力するのが普通でした。
 それにしても日常の移動、旅行の途中の乗り物が全て人間わざでは考えられないような状況で運行がなされていたのです。
■私は月に四度新幹線に乗りますが、直下型地震のM8くらいが来ると、生命の保証はありません。
■しばしば自動車にも乗りますが高速道路ではみなが時速百キロを超えて走っているように思います。
■文化とは人間の努力の現在の姿かも知れません。一つとして安全確実なものは無く、薄氷の上を歩いているようなものかも知れません。整然と並べられた剃刀の刃の壁の間を高速で通り抜けるような水の入った風船、人間は水入り風船より破け易い存在です。
■死んだ人を生き返らすことは不可能であることは誰でも知っていることです。それを生かして返して欲しいと言わせる何かが日々の生活の中にあります。
▼技術の粋を集めた設備を運用しているのは疲れ易く、注意を集中出来ない、とても弱い人間です。
■郵政民営化、手足をバラバラにして各々生きて行けと言うように聞こえます。大変に困難です。
▼現状維持さえ相当な努力が必要なのに、課題の多い昨今、結果は歴史が判断します。

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