テロは大殺生、絶対に認容できません

過激な思想を持つ人々が、四機のジャンボジェット飛行機をハイ
ジャックして、ニューヨークの世界貿易センターに自爆し、同時
にペンタゴンにも突っ込む、同時多発テロで数千人が虐殺される。
あってはならぬことが起きました。報道機関は連日この話題で、
次は報復攻撃が如何に何時、行われるかと話題にして離れること
ができません。
日本は湾岸戦争の際には一兆三千億円も拠出しましたが、今度は
お金はいらない日の丸を見せろといわれたとかいわれないとか。
国会で新法を作ってまで自衛隊を後方支援で危険な地域まで派遣
するとか、俄かにきな臭くなってきました。犠牲者の冥福は丁重
に祈るものでありますが、日本が武器をもって参加するとなると
話は別です。(鈴之僧正さまのお話を要約、田川純照筆記)

テロの歴史に残る九月十一日
      「武器よさらば」とは言えぬのか

 右の頬を打たれれば左の頬を、と私は考えて生きて来ましたが、
最近は平手打ちではなくなりました。金属バットで左の頬を叩かれ
たら、頭蓋骨骨折か陥没で運が悪いと即死、右の頬をとかいろいろ
考える余裕は無くなりました。
 私は暴力に非抵抗の立場、辛抱というか堪忍(かんにん)という
か、そのような考え方を大切に思っています。

普通の旅客機が燃料満載で破壊兵器になることを誰も認識してい
ませんでした。同様に金属バットも野球のボールを打つために製造
されているものです、誰も金属バットで家族が傷付けられる、暴走
族が金属バットで通行人を叩くことは考えられていません。
 だからといって旅客機や金属バットの製造を禁止するというのも
実効的な対応とは考え難いことです。
 生物兵器も化学兵器も普通の国家は製造しないのが常識と思いま
す。だから火事などと異なって対策を立てている人も組織も無いの
が当然です。

 日常の道具が殺傷の道具に簡単に用途が変更できることは怖いこ
とです。
 私たちが日常使用している自動車も、暴走すれば何時でも誰でも
殺傷にいたることは交通戦争という言葉で表現されています。
 道具に限りません。拳で打っても、腕で首を絞めても人は殺傷で
きますし足で蹴っても殺傷できます。殺生をしないという基本的な
心がけが無いと、人は誰でも他人を殺傷できます。
 あの人を殺して自分も死ぬるという物騒な話題に巻き込まれるこ
とも再三で、況や死ぬという一方的なメールを受け取ることもあっ
て、大半は止めることができるのですが、極端な場合は知った時に
は既に死んでおられる場合もあって、辛い思いもします。

 多くの場合は法律の範囲内で処理されますが、殺傷とともに自分
も死ぬるる場合は対策の立てようがありません。
 テロの場合に寒気がするほど怖いのは、殺傷者自身が死ぬことを
望んで行為に及ぶことです。そして、それが聖戦とかジハードと呼
ばれる賞賛される行為で、死後に俗に「極楽」と連想されるような
往生を約束する宗教の過激派と呼ばれる団体に恐怖を感じます。
 私の信ずる教えの中では、自殺も絶対に容認されませんし、自分
の生命を賭けた殺傷も、例え被害者が一人でも多数でも絶対に容認
されていません。

テロ根絶と自衛隊の後方支援 
         平和憲法をあるべき姿にする

 同時多発テロ根絶に世界の国々が協力することは当然の成り行き
です。日本が積極的に協力するのも自然です。
 ただ自衛隊を後方支援とはいえ参加させることには疑問をもちます。
 日本国憲法のもとでは自衛隊の存在は違憲だと私は考えています。
自衛の武器も侵略の武器も、武器は殺傷を目的とするものです。こ
れは殺生を目的とする明確な意図をもった組織です。
 私は直ちに自衛隊を違憲だから解散だとも思っていません。災害
時の自衛隊の活動は極めて有為であったと思いますし、軍隊を持た
ない国家の存在は不自然だと思います。
 旧社会党の村山さんが総理の時に自衛隊を閲兵される写真を見て、
自衛隊は認知されるものと思いました。

 アメリカの例に倣(なら)うことはありませんが、陸海空の軍隊
に加えてFBIやCIAのような諜報機関は日本にも必用なような
気がします。
 私は第二次世界大戦を経験し、特高や憲兵さんの怖さも、国家神
道の役割も、日本に強制連行された朝鮮半島の人たちも、靖国神社
の矛盾も、富国強兵の怖さも十分に知っています。
 そして現在は、日本が侵略した近隣諸国に住んでいる人たちとも
交際があります。
 原爆で肉親や檀信徒を殺傷され、家も焼失しました。米英撃滅か
ら連合軍の占領、民主主義やら自衛隊の設立の経緯、平和憲法の効
用など、一国民として体験的に観察してきました。
 知り合いには自民党から共産党までいろいろな人がいます。政党
によって自衛隊の評価もさまざまです。
 私自身の考えは、自衛隊は軍隊として諸外国並みの法体系を構築
することが必用だと考えています。自衛隊の存在基盤を曖昧にした
ままで、戦争の危険が及ぶ地域へは、絶対に派遣してはならないと
思います。自衛のための兵器と侵略のための兵器を明確に分けるに
は自衛隊の位置づけが大切です。

 同時多発テロに対処するために、小銃一本で派遣するのは過酷で
す。しかも、自衛隊員は志願と言えるか否か疑問です。予想される
危険は自衛隊員募集の要項には無いと思います。自衛隊員の信徒さ
んとも話すことがありますが、国防意識は持っておられますが、
海外派遣、後方支援までは考えておられません。武器の輸送と補給
は異なるとする政府の考えは言葉遊びのように私は思います。
 国防は大切な考え方で、成人前後に二年間くらいの兵役義務はあ
っても良いようにも思います。兵役義務はボランティア活動などで
代替できるなどの思想信条の自由は保障されるべきです。
 諜報活動も大切で、実際に日本でサリンのテロがあった。これを
防ぐことができなかったことには国家のシステムに何かの欠陥があ
ります。
 外務省の不祥事で官僚の信頼は相当に失墜していますが、日本の
シビリアンコントロール(文民統制)が崩れるような国民性はあり
ません。三島由紀夫の決起に日本人は動揺しなかったと私は受け止
めています。
 日本は米国に基地を提供し安保条約を締結している同盟国です。
アフガニスタンやその他の国々に米国と日本の相違が理解してもら
えるでしょうか。
 日の丸の旗が外国で翻る時は、難民救援、緊急時の医療活動、災
害救援活動に日本の自衛隊の活動を限定し、それを妨げられる時は
防衛すると定義できないものでしょうか。
 靖国神社は独立した宗教法人であり彼是いうつもりはありません。
国家の活動で殉職した人たちは「英霊」という概念ではなく国立の
慰霊碑を設立すべきだと思います。
 日本の旅客機がテロに乗っ取られて、霞ヶ関のビルに激突される
かもしれない、沢山ある原子力発電所に激突される可能性もあります。
 不殺生という考え方は、他人を殺傷することを禁ずるとともに、
自分の生命を守る最低限の防御を禁ずるものではありません。

 ニューヨークの崩壊現場では未だ五千人以上が行方不明のままで
す。日本にテロ行為が起きない保障は何もありません。平和な日常
が壊れた時に日本は対応できるのでしょうか。私たちも決して安全
ではないのです。

■テロの発生と報復攻撃についての協力、日本も当事者で他人事
ではありません。一方では 派遣される自衛隊の後方支援の曖昧
さには現代国家としての体裁を欠くものがあります。

■法主さんは護憲派か改憲派か、どちらにも属さないそうです。
憲法の改正には国会議員の三分の二の同意が必要だったと思いま
す。このような機会に皆さんも考えてください。

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2001-11月-2

Show the flag 旗幟を鮮明にすること
   日の丸の旗を戦闘地域に棚引かせること?

 日本の偉い人に米国の偉い人が Show the flagと言ったそうです。
直訳すれば日の丸の旗を付けた自衛隊を出せと言われたように受け
止めて、Of course, it is our duty to do so. もちろんそうする
のが我々の義務だ。と言ったとか言わないとか、実際には「支持を
鮮明にして欲しい」と言うのが本当の意味だと米国駐日大使が解説
したり、しかし日本の対応には満足しているとか、大変な遣り取り
が報道されます。
 大企業の大規模リストラ、史上最低の金利、金融緩和、追加の財
政支出、税制引き下げなどなど、来年は国債発行で金利が上昇すれ
ば、景況に悪い影響がある。日本の話ではなくて、米国の話です。
世界各国の運輸旅行会社は倒産したり破綻したり、米国向け航空機
は搭乗率が半分になってしまいました。
 日本の多くの企業は秋以降の米国の企業の景気回復に期待してい
たのが、テロが米国の消費者の心理を冷え込ませて、本当に困難な
事態になりました。
 身体や建物などを傷付けることも殺生(せっしょう)ですが、人
に心痛させるのも大殺生に相当します。
 米国経済がこけたら日本もこける。テロでドル安になったら大変
と、日本の財務省が為替市場に介入二百四十七億ドルもドル買い、
単独介入でG7などの協調介入が望ましいのですが。世界同時不況
は好ましくありません。米国は各国に景気刺激策を要請するでしょ
う、日本の取る手段は限られています。

実を言いますと、十善戒の不殺生は、テロや不況による倒産、心痛、
自殺、生活費を稼ぐための犯罪の横行などまでは想定していません。
 ですから、私が世の中の苦しむ人を救いたいと考えても無力なの
かもしれません。
 ナポレオンもヒットラーも雪には勝てませんでしたが、アフガニ
スタンも間もなく冬季で、そうなると軍事活動は極めて困難です。
加えてイスラム暦の九月はラマダーンといって日の出から日没まで
は断食をする月です。この期間に軍事行動をすると、国連がイスラ
ム諸国の支持を失いかねません。十二月も巡礼の月として神聖視さ
れます。
 今般の報復と言うか、制裁と言うべきか判断できませんが、これ
は大変に困難で長期的、終わりの見えない紛争になるように思います。
 加えて、テロ活動といえばパレスチナとイスラエルのことが直ぐ
に頭をよぎります。アメリカは中東に対する政策変更があるらしく、
イスラエルの首相はかんかんに怒っています。ロシアのチェチェン
問題も棚上げですね。

報復攻撃、制裁攻撃、どれもこれも殺生だと定義しています。
自衛隊も人に向けて引き金を引いて相手を殺傷すれば殺生です。
ですが、日常生活に於いて正当防衛とされる殺傷まで殺生だと定義
できません。本当に困ります。
 警察官が携帯する拳銃も威嚇は絶対に殺生ではありませんね。
相手が拳銃なり、その他のもので警察官の生命に危険を及ぼした時
に警察官が発砲することを、相手が死ねば殺生だということは過酷
ですね。人を殺すことは死刑の執行でも殺生だと私は思います。
 ですから、警察官も例え正当防衛にしろ、人を殺傷することは
殺生になることを認識していて拳銃を携帯してもらいたいと思い
ます。
 相手が自分を殺傷することを目的として武器を携帯し、あるいは
車を暴走させるなどして、人が殺傷されそうになった時は殺生を
防ぐための殺傷ですから、これを殺生になるから止めなさいとは
私も言えません。より大きな殺生が予想される時、小さな殺生で
これを防ぐことは殺生とは言えません。

 難しいことですが、法律で定められた範囲での殺傷は殺生に含ま
れないと言わざるをえないのです。テロは無辜(むこ)の民を殺傷
するのですから間違いなく殺生です。困るのはテロリストを殺傷す
るために無辜の民が死ぬようなことが起こりえるからです。無辜の
民とは無実の人たちという意味です。戦争は常に平和を願う人たち
も殺傷することがあります。だから戦争反対なのです。
 自衛隊に殺生をなさせないためには法律的な立場を明確にして、
如何なる時に引き金が引けるか立場を明確にしてあげる必用がある
と思います。
 ところで軍備を持つと、より優れたより破壊力の大きな武器を
求めるのが自然です。それでなくても日本は優れた工業国であり、
優れた武器を量産することが可能な国家です。日本が正式に軍隊を
保有するならば、近隣諸国の反発は自然の成り行きです。近隣諸国
との安全保障条約なり不可侵条約の締結が必要になります。それが
可能か否か、多分に不可能に思えます。

 イスラエルとパレスチナの緊張は理由のあることです。
 台湾と中国の関係、北朝鮮と韓国の関係、日本のアジアに於ける
立場は大変に微妙です。冷戦は終わりましたが、ソ連とアメリカの
関係も微妙です。
 私たちは敗戦で、結果として平和になり、極端に言えば「平和ボ
ケ」の状態にあります。昨今は極めて経済状態が落ち込んでいます
が、ともかく経済大国であることは間違いありません。
 近隣諸国で私が訪問してないのは北朝鮮だけです。何処でも一応
の歓迎はありました。
 今、国会で通称「テロ対策法」が立法されようとしています。政
府と野党との論戦を見ていると、まだまだ日本の良識は存在してい
ると思えます。
 教科書問題と小泉首相の靖国参拝に対する中国や韓国の反応は、
内政干渉のようにも思えました。しかし、日本は大使を引き上げる
ことも無く、国交を断絶することもありませんでした。
 日本は危険な綱渡りをしているように思えます。今般の時限立法
もこの延長線上にあるように思えてなりません。

 ニューヨークのテロ行為は間違いなく人道に対する罪を犯してい
ます。ずいぶんと距離の遠かった国々が人道上の理由で米国を支持
しています。五十ヶ国以上の五千人以上の人が虐殺されたのですか
ら同情もあります。英国も米国と同様に、加害者を制裁することに
同調しています。
 さりとて、これがアフガニスタンの全国民の罪状でもありません。
イスラム教徒約十億人の内、イスラム原理主義などの過激派は少数
です。多くのイスラム諸国はテロ撲滅に同意しています。報復にし
ろ制裁にしろ、無辜のアフガニスタンの国民を殺傷してはなりませ
ん。戦争は普通の市民を避けて通れません。普通の市民を殺傷する
と人道上の問題が発生します。加害者を割り出して国際法廷で裁く
ことが適切だと思います。
 この主張は、テロに対して馴染まないようにも思います。米国に
住むイスラム系の人々は大変に辛い思いをしているそうです。

 私を含めて多くの人は、歴史上稀な今回のテロをテレビで見て、
大きな不安をもちながら、終わりの無い映画を見ているような立場
です。もしかすると国会で自衛隊の後方支援を審議しておられる議
員たちも同じ立場かもしれません。
 テロには強い嫌悪感を抱きながら、決して私がテロに直面してい
る訳でもなく、綺麗事も、ああもこうも言える怖さに寒気がしてい
るのです。
 僧侶としてはかなり過激なことを話していますが、私に何かの責
任が降り掛かることはありません。
 仮に日本で旅客機が乗っ取られて、原発が破壊されたとか、家族
が殺傷されたとか、そのようなことが現実になる時に愕然として、
或いは茫然自失して、何を考えるのでしょうか。
 私は弟が原爆で行方不明で、今も毎年八月六日には悲しみをもっ
て供養の読経をしますが、テロの被害者の心情に同情しているか疑
問です。

■信徒さんが話に来られて(実際は相談以外は殆どありませんが)
 テロ問題と不景気と倒産などの話題が再三あります。テロ問題も
倒産リストラも自分は関係無いと言う人が多数。

■航空自衛隊が国連難民弁務官の要請で、今日パキスタンへ向けて
 飛び立ちました。他人事では無くなりました。日本のテロ対策も
厳重な警備もなされて欲しいと切実に願います。

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2001-11-3

 航空機の安全性を高める工夫を
          原子力発電所は大丈夫なのか

 航空機に搭乗する際の検査は相当に厳しくなって良いことです。
残された問題は腕力による乗務員や乗客の人質と、乗務員とコック
ピット(操縦席)の間に堅牢な壁を作って、乗務員や客室からコッ
クピットに連絡できないようにすれば、例え、客室を乗っ取っても
飛行機を爆破するのが精一杯でテロリストが操縦してビルや原子力
発電所に突っ込むことは不可能になります。
 操縦席と客室乗務員との連絡は航空管制室を媒介すれば、安全性
は相当高まります。爆発物や持込凶器は搭乗の際にチェックできます。
 万一ハイジャックされて、重要な施設に向かえば撃墜されるのが
今後の空の管理になりそうです。
 凶器を持たないテロリストは、絶対に乗客全員を支配することは
不可能です。
 持ち込み荷物の監視では、通路で丸裸になるくらいの検査があっ
ても安全のための決まりなら旅客の協力は得られると思います。

 工業薬品や劇物毒物の販売管理も相当高い基準にして欲しいもの
です。日本でサリンテロがあって、観音院は寺の中の温室用の農薬
や墓地の除草剤、写真暗室は廃止などして、寺の中に薬物を置かな
いように定めました。包丁などもモニタカメラの見える範囲に置い
て、万一にも事故が起きないように注意しています。でもガソリン
を入れたペットボトルなどには対策の立てようがありません。自動
車メーカーさんも燃料の抜き取りが簡単にできないようにするとか、
引火しやすいものの販売には一工夫して欲しいですね。
 暴走族は見方によればテロ行為と似た面があります。善良な市民
を殺傷する危険性があるからです。これは警察の取り締まりの強化
しかありません。
 自動車事故で家族が亡くなられると遺族もお寺も大変です。事故
を少なくする工夫と同時に、無謀運転などにはテロ並みの根絶対策
を取られるべきです。交通戦争とその犠牲者も少なくするよう知恵
を絞りたいものです。

狂牛病の怖さは被害妄想的
        O157の方がはるかに怖いのです

 クロイツフェルト・ヤコブ病が牛海綿状脳症の人間への感染の結
果ではないかと懸念されました。その後の精力的な研究により、極
めてまれながら人間に感染するそうです。
 我々の周りにあって生命を脅かす環境リスクのうち、最大の物は
直接・間接喫煙だそうです。だから禁煙席のないレストランで、野
菜サラダを食べる方が、全席禁煙のレストランでビフテキを食べる
よりも生命の危険は高いそうです。
 クロイツフェルト・ヤコブ病は五十才代半ば以降に多く起こりま
す。主な症状は痴呆で、病気が始まってから一年以内に死亡するそ
うです。プリオン(海綿状脳症の病原体)が原因だそうです。人間の
ヤコブ病は動物の肉を食べて起こるものでは無いそうです。

日本人の危機意識は凄いもので、農林水産大臣などが牛肉を「美
味い、美味い」といって食べて見せても、肉牛の相場が下がるほど
で、牛丼の店などの売り上げにまで響くかもしれない。
 学校給食からも牛肉も乳製品も締め出され、これは過敏な反応で
す。脳とか目玉、脊髄、小腸の一部に感染する部位があるそうです
から、それを食べねば大丈夫です。それよりは学校の先生の喫煙が
危険だそうです。

 畜産業にとって大切なのは肉骨粉を飼料に使わねば大丈夫だそう
です。
 千葉県で初めて狂牛病の牛が発見されて、それが焼却処分にされ
ないで、肉骨粉の業者に売られていた、だからもうこの飼料は牛に
も鶏などの飼料に使ってはいけないということです。
 多くの人がイギリスで狂牛病が蔓延してたくさんの牛が焼却処分
されたをテレビで見ていますから、さあ大変、風評被害とでもいう
のでしょうか、日本の食卓はパニックになりました。あまりのこと
に驚いています。

 テロがあると飛行機会社が倒産します。旅行社がリストラです。
景気に深刻な影響が起きそうです。何かが起きると萎縮(いしゅく)
してしまうのは日本だけではないようです。

とうとう始まったアフガン制裁
        ピンポイント爆撃と援助物資の投下

 九月十一日に起きたニューヨーク同時多発に対し、首謀者の引渡
しとそのアルカイダのテロ訓練施設の破壊を要求していましたが、
タリバン政権は拒否、近隣諸国や国連などに協力を要請し、大半の
協調、協力の意向を得て、米英両国は十月七日、アフガニスタン軍
事施設を巡航ミサイルなどで攻撃した。
 今般の攻撃は対空砲火などを制圧し制空権を得ることが目的で、
同時に難民に対する食料や医薬品なども大量に投下されたといいます。
 テロに対する軍事行動は賛成する人が多数だが反対する人も多い。
隣国のパキスタンでは、軍事行動に反対する勢力も大きく、政権の
崩壊に繋(つな)がりかねないとも危惧(きぐ)されています。
 アフガニスタンは長い内戦にあって、これといった産業も無く、
国会も憲法もありません。現に北部同盟という組織があって現政権
と交戦中です。
 この北部同盟にソ連もアメリカも援助を与え、イタリアに亡命中
の元国王を中心としてタリバン政権崩壊後の受け皿にしたいと願っ
ています。

 有事のドル買いという考え方がありますが、今般は米国が当事者
ということもあってドル安円高が続いています。
 米国人の多くはクリスマスまでには戦乱が収まり、兵員が帰国で
きることを家族は熱望しています。
 英国首相は不正がある場合には戦い続けることが大切だと歴史に
学んでいるといいました。しかし国内には二百万人のイスラム人を
抱えています。
 ニューヨークでは一万四千人の反戦デモがあったそうです。
 人は正しいと思うことには信念をもち、命がけでやることは正し
いことです。しかし、その行為の正当性には理解者が必用で、軍事
行為には極めて国連などの理解とか協力決議があることが望ましい
ことです。
 ですが、原爆の例をみても理解できるように、軍事行動の正当性
が貫かれることは少ないのも事実です。
 究極的には正しい戦争なんて言葉はありません。戦争は悪事です。
戦略はしばしば倫理性を失うものです。だから「平和と自由」が
尊いのです。
 おそらくは軍事行動はラマダンの始まる十一月までで、目的が達
せられない場合は冬季の軍事は困難で来春に引き継がれることにな
るでしょう。
 この軍事行動による難民は三百万人にものぼると想像されていま
す。貧困と飢餓と医療については、日本はもちろん、世界をあげて
救援すべき人類共通の課題があります。
 テロの根絶は極めて困難です。どのような考えでテロに走るのか、
この動機の解明と対策と援助は今後の重要な課題です。

 仏教徒も慈悲を結集して悲劇を防ぐために立ち上がりたいものと
私は切実に考えています。
 今までに中国やモンゴル、その他の国々に学校を建てたり、井戸
を掘ったりするような行動に協賛して来ました。
 中国のトルファンからアフガニスタンのカイバル峠を通って、パ
キスタンからインドに至る旅行が再開できるようになることは仏教
徒の願いです。
 世界には困難な問題がたくさんあって、パレスチナとイスラエル
の対立の構図も、アフガニスタン以上に大きな問題が残されていて
解決の見通しが立てられない現実も理解したいものです。
 紛争が長引けば、それでなくても先行き不安な経済にも深刻な影
響を与えることになりそうです。テロの根絶には資金源となってい
る麻薬の栽培や、販売ルートの断絶、資金洗浄(マネーロンダリン
グ)については金融界の協力が不可欠です。
 テロという新しい戦争状態、たくさんの犠牲者のご冥福を祈ると
ともに、改めて、右の頬を打たれれば左の頬を出せ、とか、何事も
何時如何なる事態でも辛抱と堪忍が必用とは説くことができないと
感じています。
 それにしても「全てに愛を、光と祈りを」という考えを曲げるつ
もりはありません。

■狂牛病について詳しい知識は下記に専門の医師の詳しい解説が
 ついています。私の話はこのサイトの受け売りなのです。鈴
 狂牛病について

■とうとう米国と英国軍のアフガニスタン爆撃が始まりました。
 最後の血の一滴まで戦うと いうタリバンの指導者たちの言葉
 に恐怖を覚えます。「平和と自由」を心から祈ります。

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