お寺に参詣されてお布施を差し出される事、これは衰退しつつある佛教の当事者としては、真に有り難く感謝に堪えない思いです。観音院は「運営と経理を公開」しています。
もっとも大切な事は各家の「家訓」を作る事かも知れません。
■私(法主)は、刻苦耐労・剛健弘毅・操業勤勉・団結奮闘・報恩感謝の五つを、心に置いて生きてきました。操業勤勉は社会人の時の影響だと思います。
四歳くらいから書見台の前に正座させられて読書、三尺くらい離れて正座した母親が針山を置いて裁縫、「四書五経」を読まされる毎日でした。間違えると、竹差しでピシャリ。お陰さまで読書力はつきました。それから本堂と内陣の掃除、二ヶ所の便所掃除、幅一間は有ろうかと思われる廊下拭き、それから朝ご飯、それだけ全部を三時間でやります。
ある年、暴風雨が来て、便所の蓋が飛び、何故か子犬が落ちて糞だらけで溺れそうになっている。くみ取り口から下の壺に這入り、私も糞だらけになりながら犬を助け上げました。
私は、母親からバケツで何倍も水を掛けられ、服を全部脱いで更に水を掛けられて、洗濯石鹸で洗われて、ようやく家に入れてもらいました。その日は誕生日で大変に臭い誕生日になりました。犬を洗うのも大変でした。何度も洗いましたが、臭みが取れません。その犬は口の中に糞を飲み込みかけていたのです。犬の口を開けて中を綺麗にするのは大変でした。これは、皆に大変に誉められました。
その犬は、そのまま寺に居着き、私にとても懐いてくれました。しかしこの犬は原爆で死んだそうです。
夏休みに絵日記にこの事をかいたら先生から誉められていい迷惑、同級生から臭い臭いと何度も言われました。
▼小学生時代は、納戸(なんど)に百科事典があり、講談全集などもありました。今でいう「引きこもり」ですね。七輪に練炭に米・味噌、ラッキョウ漬、梅干を持ちこんで、鍋だけで洗面もご飯炊きも全部を一個で済まし、納戸の引戸に桟をして閉じこもり、書見台に向かわないし廊下を拭かない、学校に行かない。
父が、父兄会の会長をしてたので、校長先生が迎えに来て下さり、今日は朝礼で賞状を上げますから登校してと頼まれて、天岩戸を開けました。
水は大きな甕に、トイレは床に穴開けて、大き目の蓋をして何の不自由も無かったですね。出す方法は合ったのですよ、電気を止めれば出ましたのに。
小学校一年に上がる前には、相当の漢字や九九は覚えていて、掛け算・割り算、出合い算なんか完全にマスターしてましたので、学校へ行く事が退屈で嫌でした。
もう一つは生まれた時に包茎が無くて産婆さんが驚いたこと、同級生からMUGECHINとからかわれ、連れションが増えたこと、MUGE、MUGEとからかわれました。
昨年ドメインを検索したらMUGEの所有者が無かったので、@ muge.jpを取り、ジョークに使用しています。漢字にすると「無碍」ですが。
法主さまは皆さまのご祈念で徐々にお元気になられています
お陰さまで小学校時代は大半学校に行かず、かつ優等生で卒業出来ました。
絵画や彫刻の才能の芽生えは有ったようで、賞状は年に三枚くらい全国的なものを貰っていたと思います。
▼尺角の一丈の木を求めて、二本に切り、観音院の子安観音の両脇佛、日光菩薩さまと月光菩薩さまは、私の生涯一度の彫刻です。
それから幼い頃から書や梵字の修練、そして印鑑に興味を持って、信徒さんに印鑑を頼まれると彫るようになりました。もう五十年以上の趣味ですから何万本も彫ったように思います。
普通の印鑑は周囲が0.4ミリですが、私は0.6ミリで彫ってますから丈夫だと思います。印鑑中心部に「梵字で大日如来さま」を入れているのが特徴です。日に三本が限度です。認め印は彫りません。ゴム印なども彫れますが、余程の事が無いと彫りません。
私(法主)を育てるのに両親が困惑したことも再三有ったと、親族や両親の御恩に感謝しています。
▼もう直ぐ彼岸ですね。ご先祖の供養と同時に「これから如何に生きるか」考えてください。
刻苦耐労(働くをいとわず)・剛健弘毅(心身健やかに、心を広く)・操業勤勉(仕事や勉強に勤勉に)・団結奮闘(家族や職員が団結し努力)・報恩感謝(世間さまやご先祖さまに感謝)なども大変に素晴らしい決心ですが、この際に禁煙する、禁酒する、飲酒の量を減らす、競輪・競艇・競馬・パチンコをやめることなども素晴らしい「彼岸の報恩感謝になる事」は間違いありません。
嘘は絶対に言わない、人を騙さない、陰口を言わない、交通法規を守るなども、彼岸になさると素晴らしい事です。
「善き人の住む彼の岸に渡る努力をする」のが「彼岸の意味」です。
私は、そこの玄関と便所を見れば、住む人の「品格」が分かると思います。皆さまも自ら進んで玄関口を綺麗にして、快く便所掃除をして下さい。
便所が汚い企業や家庭は、経営者や所帯主の品格が疑われます。率先して善行に励む彼岸にして下さい。