自分の福は自分で掴む(後編)

【寅さん】 子供の頃からお寺に出入りすると、何か良い事が有るというのは大切な習慣だと思う。大人になって困った事が有る時にお寺に相談に行こうかと思われるなら子供さんに心に響く清興が有っても良いと思うな。

【院家さん】  パスを置いて無料で高野山に招待した事が有ったが、よく考えないポランティアさんが一台を親戚一同で占領して団参された事が有るが、こんな事が続くのでバスので団参は廃止になった。こういう人は少ないな。

【寅さん】 あの人はちょっと変わっていたな。寺に船が有る時、その船に乗れるように免許を取って勝手に持ち出して遊んでおられた。一回出られるのに軽油が千二百リットルも必要なのを勝手に使用されていた。これは寺も困っただろうな。海の家も折角皆さんに喜んで貰おうと設置されたのに使われる人が偏って、
島の遊泳禁止の範囲を超えて泳いで遊ばれて大変心配されて結局海の家は廃止なった。

【院家さん】  本当はお寺に皆さんに喜んで貰える事は何でもしたい。パソコン教室で勉強する人が一番良いパソコンを占領してあたかも個人の物のように使われて、信徒さんから抗議が出てパソコン教室は廃止になった。善意で提供されておる物を個人が恣意に利用されると、お寺は成り立たなくなるな。

【寅さん】 ご主人の葬儀に七人の僧侶を依頼して盛大に催された総代さんがいたが、あれは二階に上がって院家さんに礼を言って来るとされて、受付は院家さんがお布施を貰っておられたと誤解していて、いつまでもお布施が受付に回って来ないので、院家さんにあれはどうなったのですかと恐る恐る聞いたら、お布施は貰っていないよと、その場で電話をされたら「あれは慈悲にして下さい」と申されたそうだが、慈悲で見栄を張るのはとんでもない事だ。

あの奥さんは寺の女性職員と懇ろになって寺のベンツを運転させ、島根県の足立美術館に行かれたと日誌に書いてある。観音院は皆さんのお寺だから日誌に全部書いてある。

観音院は信徒が悪用しようと思えば利用できるように、大きく脇が開いている。今後はこのような事がないように信徒さんが全員で良い方向に運営されるように目を光らせておかないと寺が潰れてしまうな。