光然の高野山修行日記

光然の高野山修行日記

光然の高野山修行日記 ・八 中半

大塔から出てきた数名の僧侶が唱える声明(しょうみょう)と共に、曼荼羅(まんだら)や大日如来様など様々なものが映し出され、太鼓の律動と同期するように変化をして、レーザー光が散りばめられていく様は素晴らしく娯楽性に富む表現でした。 根本大塔と...
光然の高野山修行日記

光然の高野山修行日記 ・八 前半

今回は約二か月に及んだ高野山開創(かいそう)千二百年法要の最後と、その後の大掃除についてお話をさせて頂きます。 ■五月十七日(日曜)出仕日 日曜日なので下座(掃除)場所移動。 一番最初に掃除担当になった事務所前、集会所に戻る。今年...
光然の高野山修行日記

光然の高野山修行日記 ・七 後半

食事の用意をする食当(じきとう)は、自分の生食皿のお米を移したら素早く念珠を懐中しお椀の回収をして、食堂正面上座にある仏壇に御供えをします。 回収したお米と水を一つに集め、余分な水はタライに移すのですが、ここでも素早く、音を立てずに行動...
光然の高野山修行日記

光然の高野山修行日記 ・七 中半

そこから一般の院生達も続いて「咒願(しゅがん)」と呼ばれる、施しをして下さった方々の災いを祓い福を増すお経をお唱えします。 ここで出始めの「三鉢羅佉多(さんぱらぎゃた)」があまりにも良い滑り出しだと、本来院生が入らない「平等行食」をつい言っ...
光然の高野山修行日記

光然の高野山修行日記 ・七 前半

今月はこの高野山修行日記で何度か話題にあげながらも、詳しいお話はしていなかった「食事略作法(じきじりゃくささほう)」とその風景についてお話をいたします。 まず本来、僧侶の生活は食事も修行の一環として、一日二食となっているそうです。それで...
光然の高野山修行日記

光然の高野山修行日記 ・六 後半

団体参拝が数グループ重なると、かなりの広さがある新別殿であっても、立錐(りっすい)の余地なしと言っても差し支えない状態になる事もたびたび有りながらも、無事ゴールデンウィークを乗り越え、出仕の舞台は奥の院へと移ります。 余談ではありますが、...
光然の高野山修行日記

光然の高野山修行日記 ・六 前半

今回は開創法会の出仕に関するお話の第二弾となります。 七月号でもお話をしましたが、私は金剛峯寺の新別殿で五月五日までお茶の接待を勤め、その後は開創法会最終日まで奥の院で案内所や、これまたお茶処でのご接待をお勤めさせて頂きました。 金剛峯...
光然の高野山修行日記

光然の高野山修行日記 ・五

今回は学院内での水行について、お話をさせて頂きます。 専修学院に用意されていた水行場は全体が檜らしき木材で設えられており、また比較的最近に改修されただけあって、木の良い香りが漂っています。 寮からの移動が許される自由時間ならば、いつでも...
光然の高野山修行日記

光然の高野山修行日記 ・四 後半

着替えが終った者は、勤行開始前に寮監先生が火を点けていた味噌汁鍋、ご飯釜、湯釜の火を消し、事前に用意しておいた茶葉を投入済みの薬缶にお湯を注いで、寮監用お盆を食堂に運び込みます。 概ねこの時点で三分目を告げる鐘が叩かれ始めるので、作業...
光然の高野山修行日記

光然の高野山修行日記 ・四 中半

食事の用意について 毎日の料理は院生がするのではなく、通いでやって来るお姉さん方が用意してくださるので、院生は食当(じきとう)と呼ばれる係が中心となり、料理の盛り付けと配膳、それに後片付けを行います。お蔭様で、院生作のとんでもなく酷い料...