総理の富国有徳の国是について考えてみる

第二次世界大戦以後、ソ連邦の崩壊、ベルリンの壁の撤去、東西冷戦の終結と概して世界は平和であったように思える。

廃墟と化した日本が目ざましい復興を成し遂げ、経済的にも優れて豊かになったように見えるが、日本経済のバブルは弾け、今日本は不況に喘ぎ、深刻な財政赤字、世間ではリストラの嵐が吹き荒れて失業者が増加する一方で、寒空の下にホームレスが震えている。

自殺者が年間三万人を超え、倒産する会社も多い。

繁栄を誇った日本経済が経済戦争に破れて、アメリカの一人勝ちの様相が見えてくる。

国会で野党の審議拒否という異常な状態が続いている。学級崩壊と同じように国会すら崩壊の気配が濃厚である。

豊富な物に囲まれて、わがままに育った議員さんが多いのだろうか、戦後導入された民主主義が多数決の原理が否定されて、自分の意見が通らなければ審議拒否、これは愚挙としか言いようが無い。

六百四十七兆円の国債を背負っている日本を富ませるのは難しいことで、その上に有徳とはもっと大変なことかもしれない。

十善戒は優れた徳目であり、日本が不殺生・不偸盗・不邪淫・不妄語・不綺語・不悪口・不両舌・不慳貪・不瞋恚・不邪見を心掛けるならば立派なことである。

グローバル化で国境の壁が段々と低くなっている。少子高齢化社会には移民の受入れが解決の鍵になるかもしれない。

貧しい国と富める国の所得の乖離が平衡になるまで、今しばらくは紆余曲折がありそうだ。

貧しさには多くの人が耐えられるが、不平等には誰もが耐えられないと思う。

五十年後を考えて

五十年経つ日本の人口が半分になるそうだ。一人の高齢者の面倒を見るのに二人の労働者が必要になるとも言われる。お互いに人間で幸福を求めながら、民族や宗教の相違による紛争だけは二十一世紀の課題として無くして欲しいもの、平和が良い。

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