用心第一、躓かぬよう、ぶっつからないよう

法主さんは大変に慎重です。大胆なこともなされますが、それは大丈夫と確信を持たれた際だけです。
 第三者から見ると、いろいろな評価が生じますが、十五年間くらい考えて、十五年先を見すえて行動に移されるようなことが多いようです。
 ご自身の寿命も八十五くらいに考えておられるようです。
 ご自身の体調についても冷静に見詰めておられ、食事とか、医師に診断を求められるとか、天気予報を参考にされて出張の日程を決められるなど用意周到です。

 約束を破られない、約束を守るために日常はなすべき仕事をコツコツとなされて、休日は無く、毎日朝七時ころから夕方七時くらいまで思索されたり、原稿を書かれたり、動く量が少ない日には一日二食にされたり、さまざまに微調整をされているようです。
 ご自分のするべきことと、してはならないことを峻別されているようです。

 物事を続けるには根気が必要ですが根気の塊のように感じます。
 物事をなすにあたり、ご自分で出来るようなことでも職員に譲られます。出来栄えが良ければ、褒められるし、悪くてもそれなりに評価し感謝してもらえます。
 物事は専従職員やお世話をしてくださる方々と緻密に相談され、最終的に合意に至るまで話し合われます。
 ご自分の意思で勝手になさることはありません。強いて言えば寝ること、排泄、食事をされることくらいです。
 自由な行動は決してなされません。一切の言動は専従職員が完全に把握していて、内緒事は一切ありません。
 メールなども全て検閲と言えばきついようですが、内容は専従評議員が完全に把握し添削しています。

 最近になって新しく計画しておられることは、大阪事務所の設置です。
 法主さんは成り行きをとても大切にされています。東京同様にお弟子さんが増えて、核になる事務所が不可欠になりつつあります。課題は、核になる人の出現です。本当に必要ならそのようになるだろうと言っておられます。無理をしても長続きしません。自然に雰囲気が出来るのを待っておられます。

 今なされようとしていることは、十善戒の小学生版を編集されているようです。不殺生、不偸盗、不邪淫、不妄語、不綺語、不悪口、不両舌、不慳貪、不瞋恚、不邪見を、七つくらいにまとめて子供さんでも理解出来るような易しいものにしたいと言っておられます。
 子供に与えることの出来る十善戒はどなたも特に求めてはおられません。求められていないものを創り普及させることは大変なことです。

 七つにまとめる構想は昔からあって、大人向のけは「まことの道」にも掲載済みですが、月曜から日曜まで、毎日唱和して、子供の仏教道徳のようなものを願っておられるのです。
 思案されておられる時は、側に行くことも憚られるような凄い気迫です。

 好奇心は、子供にとって大切です。戒律は行動を制限したり、良い子供になるよう勧めるものです。
 例えば、道を聞かれたら親切に教えることか、逃げ出すべきか、昨今では知らない人と話をしないことが安全です。これをどのようにするか、子供の安全も考慮しないとなりません。
 子供に対する大人の犯罪が増えている世相を考慮すると、知らない大人から逃れることを子供の常識として教えて良いものか否か、法主さんは考え込まれて深刻です。

 物を投げない、壊さない、物を大切にするようなことも比較的に分かり易いと思います。腹が立っても石を投げつけない、殴らない、包丁やカッターナイフで切りつけたりはしない・・・。
 「他人の嫌がることをしない」と言うような当然のこととしても、裏づけとなる「相手の立場で考える」ようなことが理解できないと、「戒」とするのが難しいようです。
 例えば教室で携帯電話を使わない。万引きはいけない、他人のものを盗んではならない、このようなことは成文化するのは容易かも知れません。
 性的行為の低年齢化についても、これをどのような言葉で戒めとするか難しいことです。エッチなことをしないと決め付けるのは簡単ですが、これも戒めとするのはとても困難です。
 泥棒するな、嘘吐くな、親の財布からお金を抜かない。
 「良く遊び、良く学べ」は良い標語ですね。法主さんは多くの人と相談しながら、子供が守り易い、納得の出来る子供の十善戒を作るために、多くの人と相談しながら進めておられます。先ずは子供を守る十善戒が必要かもしれない、大変な世の中になったものだが、世直しが必要と言っておられます。

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