法主さんには百三十五歳まで生きていてギネスブックに

信徒さんには「諸行無常」くらいは理解してもらっているつもりでしたが、(私、法主には)百三十五歳まで生きて欲しいと望まれています。

 何とか百歳を目標にしてますが、今年生まれたお子さまが五十七歳になるまで生きていて欲しいと、自殺は絶対にしませんから、生きれるものなら二百歳でも三百歳までも生き続けます。

 私は生死の境界なんて、とっくに超越してますから、死してあの世に赴かず、ずっと皆さんを見守って上げます。

 それにしても、生涯に一度は営んで見たいと多くのご住職さんが願われる大般若転読法要も今月の十月に三百座を執行する事に決まっております。

 この慶事とみ仏さまのご加護に感謝して、信徒さまに「ご先祖さまの破地獄塔婆」を供えて頂き、お護摩五万三千座で同時にご供養させて頂きます。

 破地獄塔婆は秋彼岸までには準備を済ませて用意いたします。このお護摩は十万枚護摩を修法すれば、ニュースに取り上げられるくらいのものですが、観音院のお護摩は、一座添え護摩木と一緒にすれば五百枚は普通の事ですから、単純計算で二百九十億千七百五十万枚より多く、十万枚護摩を二十九万座修法した事になります。

▼山門入口の水掛け日切地蔵さまの正面に「大日堂」が出来上がります。高さ六十センチの大日如来座像が九躯ずつ左右に奉られますから合計十八大日如来さまが奉られます。

 正面に、出世薬師如来さま、左右に大佛師・松久宗琳(一九二六~九二)が刻まれた阿弥陀如来座像と仏教を守護する阿修羅立像が安置されます。

 後ろの壁には金剛界と胎蔵界曼荼羅が掲げられています。大日如来さまの台は七十五キロの金庫四十二個が二段積みとされ、悪戯されないようモニタテレビを二台設置、赤外線やその他の防犯装置も設置して鼠一匹が入っても検出する防犯装置が設置します。

 この大日堂は一日六回の読経がなされます。この金庫は「納骨」も厳重に出来るもので、昭和五十四年九月二十二日付けで「納骨堂の許可」を受けたもので最後の仕上げになります。

 私は、核家族化を予想して、子孫がご供養されない場合、身寄りの無い方のご供養を、寺が主催して永代供養を丁重に執行する為に建立したものです。

 最近の家族を亡くされた方の無責任化は、想像を絶するもので、炉前葬とか、骨揚げ後の読経一座とか、ご遺骨を寺に預けっぱなしで放置とか、遺言で残余財産を供養料に喜捨したいとか、色々ありますが、弁護士と相談されて明確にされて置かないと国庫に入ります。葬儀代くらいは請求出来ますが、私の性格としては、遺産問題には介入したくありません。

▼大日堂の工事は彼岸頃迄掛かりますが、相当立派な荘厳なお堂になります。私(法主)も利用しますから、住職も精一杯の事をすることでしょう。

 大日堂のモットーは「全ての亡き人に 光と愛を」です。

 また「いたわり、いつくしみ、おもいやり、その人の立場で考える」を、運営の基本とします。

 毎日六回も読経することは、どんな寺院でも不可能です。これ以上丁重なご供養の方法を知りません。毎日三座の法要は、此処から読経を始めて、此処で読経して功徳とします。燈籠の灯りは全てLEDとします。

 開扉時間は朝八時から夕六時までとします。入口の燈籠と内部照明は二十四時間点灯したままにします。

 観音院は二十四時間開門し、本堂と同じく大日堂も透明ガラスとしますから、何時でも参拝出来ます。

 大日堂への納骨のご希望は、ご信心と信頼関係によるものです。観音院は「信徒さんの運営する経理公開の寺院」ですから、受付に常勤監事が居ますので、皆さんがご相談して運営して下さい。

▼大日如来は東京書芸館が納入されたものです。中国華芸杯工芸大賞展受賞作家の戴元偉(たい げんい)師が 彫刻されたもので、作品は中国はもとより日本でも著名であります。

 大日経によれば、全ての生命の根源であり、生きとし生けるものが、ここから生まれ、ここに還るとされる大いなる慈悲心です。お釈迦さまの悟りが全宇宙と一体となったときの崇高なる境地とされ、この世のすべてのものに智慧と慈悲の光明をおよぼし、あまねく一切を照らすみ仏さまです。

 宝冠や天衣や蓮華座、宝珠形の二重光背は見事な精緻さで智拳印を組んだ極めて優美な御尊像です。

 東京書芸館さんには、「お舎利」を奉安した「黒檀の五重の塔」も納めて頂きました。とても良心的です。追々、東京書芸館さんをご紹介して参ります。

■お彼岸とは「河の向う岸」のことで、生死の苦海を渡って到達する「理想・悟りの世界」などを示す仏教の法会のことです。ですが六波羅蜜の実践などと難しいことは言いません。

▼皆さんは各自が「善悪」は心得ておられますが、お彼岸には、特に意識されて、悪しきことは止め、善きことをするよう「日常的な目標」を立ててくださり、「彼岸」を目標に、到達するための実践の第一日としてください。

▼お彼岸は春秋一年に二回もあって、生活を見直したり、改善目標を立てたり、目標到達度を点検するとても良い機会になります。

▼自分から反省し、よく考えて、実行することが、彼岸の暮らし方です。

■彼岸に目標とし、点検したいもの■
一、禁煙や禁酒を誓い、健康に生きる。
一、他人を騙さない。
一、嘘を言わない。
一、返せないお金を借りない。
一、軽々しく性的関係を結ばない。電車の中で痴漢行為を働いたり、他人の部屋や風呂場を覗かない。
一、背筋を伸ばす。
一、出来ない事を出来ると言わない。
一、親孝行を考える。
一、争いある時は和解の機会に。
一、真面目に仕事をする。
一、他人の陰口、悪口を言わない。
一、荒々しい言葉を使わない。
一、自転車を盗まない。万引きしない。
一、恐喝をしない。
一、弱い者をいじめない。いじめは卑怯で醜い事であると教える。
一、相手の話を良く聞く。子供の話をよく聞いてやり理解すること。
一、相手の不平不満・愚痴を聞き過ぎない。相手を不幸にする元凶。
一、危ない遊びをしない。
一、塀や掲示板に落書きをしない。
一、夜更かしをしない。
一、携帯電話でメールしたり話しながら自転車や自動車の運転をしない。
一、携帯ゲームやパソコンゲーム等で人生の大切な時間を浪費しない。

■あまり難しいことは、考えても実行出来ません。前に上げたことぐらいが出来ないようでは、良い人間関係をはぐくめないし、信用は得られないし、幸福な生活は築けないでしょう。

▼もう少し高度な目標として▲
一、一時間程度は集中して物事が出来る。
一、公共の設備を壊さない、ゴミを放置しない。ゴミを自宅に持ち帰る。
一、団体の一員として行動が出来る、団体としても美しい行動が出来る。
一、与えられた宿題をやり上げて誉められる程度に努力する。
一、服装をきちんとする。
一、挨拶がきちんと出来るようになる。
一、勉強や仕事を一生懸命にする。

▼これくらいは「徳目」と言えるほどのことでもありませんが・・・・▲
一、兄弟仲良く助け合う。
一、親の言いつけに従う。
一、先生の指示に従う。
一、目上の人に尊敬の念を払う。
一、隣近所と仲良くする。
一、自分の周囲を綺麗にし整理整頓し、出来れば近くの道路や公園なども綺麗に掃除するよう心掛ける。
一、相手の立場で考えて、思いやりで行動するよう心掛ける。

■子供の虐待、育児放棄、引きこもりに学級崩壊、就職難、リストラ、離婚や家庭の崩壊、年金の破綻、後期高齢者扱い、最近はお年寄りの所在不明、果てには無縁葬、戦後の発展に陰りが見え始め、社会のひずみや表沙汰になりつつあります。

 戦後の教育は、絶対に成功であったとは申せませんが、子供に道徳・修身・徳目教育がなされていない、親も先生も手本になれないし指導できない。

 今、日本人の一人一人が個人の人権の尊厳を守ると同時に、公共心の高揚に努めなければ日本は駄目になります。

▼私(法主)をはじめ七十歳以上の人は、戦前の軍国主義教育の中で幼少期を送りました。決してそれを賛美する立場はとりません。

 しかし「個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成を期するとともに、普遍的にしてしかも個性ゆたかな文化の創造をめざす」教育基本法の精神は、「個人が自分の欲するままに何をしても良いのだと曲解」されてしまったように思われてなりません。

 核家族化が進み、皆が孤独に苦しみ、多くの大人たちも教師も子供も、社会も自堕落になりました。

 国家の存続はひとえに「教育」の如何に掛かっています。こども手当ては、子孫の将来に有効に、善い国家であり続けるためには「次の世代の教育への支援が大切」です。

▼総じて日本は上手く行っているように、私は思います。政治も経済もいろいろとなんとか行っているが、いたるところにひび割れが絶えない。

 人間と同じように、組織も国家にも生老病死はあります。組織も国家も時としては人よりも寿命が短く、或いは長く、組織や国家の興亡・衰退はその中に居る人々を巻き込んで四苦八苦するかのようです。

 道徳的なもの、侵略的なもの、平和をもたらすもの、主導権を争おうとするものなど、まるで人の煩悩の如く。

 人の好み、人の争い、何故に、人は人を疎外し、差別し、規範に閉じ込め、自ら苦しみを招き、その苦しみを増幅させるよう動くのでしょうか。

 人の心は計り知れず、時として、悪い方へ、悪い方へと転がって行きます。少しばかり寛容で和解する気持ちをもち、相手の立場で考えるなら、苦しみが少なくなります。

 彼岸には「涅槃(ねはん)」なんて究極を考えられずに、身近なところから、日常生活から「嘘をつかない」というような簡単な目標から始めて向上するよう努力して頂きたいと願います。

 小さな善意から、順を追って社会の善意の輪を広げる、そのように考えて皆さんが幸せに生きて行かれるように願っています。

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