曼荼羅・星供・星まつり

曼荼羅(まんだら)
曼荼羅には沢山の御佛(みほとけ)さまが描かれていて、その中心には大日如来(だいにちにょらい)さまがいらっしゃいます。
曼荼羅は大日如来さまのさとりの世界を図絵としたものといわれ宇宙の真理を表現したものです。
大日如来さまは全ての佛さまの根源、根本佛であり、曼荼羅に描かれた諸々の佛さまは大日如来さまが、そのお力を最大限に発揮される為に姿を変えられた形、応化(おうげ)されたお姿といわれます。
曼荼羅には様々ありますが、普通に曼荼羅という時には「金剛界」(こんごうかい)と「胎蔵界」(たいぞうかい)の両部(りょうぶ)曼荼羅のことをいいます。
金剛界曼荼羅は知恵や理性を表します。大日如来さまの堅固なさとりの知恵により、一切の煩悩(ぼんのう)を打ち砕くお力が描かれています。
胎蔵界曼荼羅は慈悲の心を表します。母が胎内に子を保ち育てるように万物を羽包(はぐく)む大悲の拡がりの様が描かれています。
もし人間の脳に例えるとするならば、金剛界は左脳的な働き、言葉や文字・論理・分析など考える力、知的な力を有します。
胎蔵界は右脳的な働き、直感や経験・芸術・イメージなどの感性、総合された力を有します。
観音院のご本堂には、向かって右手に胎蔵界曼荼羅、左手に金剛界曼荼羅がお祀りされています。
中央のご本尊さまは胎蔵界と金剛界をバランス良く司(つかさど)り、諸佛のご霊験を余すことなく引き出して、私たちをご加護くださいます。
ご本堂に入られると頭が冴(さ)えてきたり、気持ちが落ち着いてくるのはその為なのです。
星供(ほしく)曼荼羅のご霊験
「観自在」に毎月掲載されている運勢は「宿曜経(すくようきょう)・九曜星(くようしょう)占い」と書かれています。
宿曜経とはインドの天文暦学から発達し、天体の動きと吉凶の関連について書かれたもので、正式には「文殊師利菩薩及諸仙所説吉凶時日善悪宿曜経」というとても難しい教典です。
不空三蔵によって中国に伝えられたこの教典は、恵果和尚により日本に密教を招来(しょうらい)された弘法大師に伝授されました。
そして、星供として修法され厄難を消除(しょうじょ)する秘法として今日にいたりました。
曼荼羅の一つに「星供曼荼羅」があり、「星供作法」によってなされる開運厄除(やくよ)けのご本尊としてお祀りされます。
私たちの運勢を支配する星には日月火水木金土の七星に、羅喉星と計都星を加えた九つの星があり「九曜星」といいます。
これらには各々、性質の善悪があり、中でも羅喉星・計都星は太陽や月に出会うと「食」を起こす星、つまり日食や月食を起こす変動の大きい星として火曜星とともに凶運をもたらす黒星(くろぼし)とされます。
黒星はとても強い力を持っていて身体的にも社会的にも不調や問題が多く、厄難に遇いやすく、男女とも「大厄」はすべて黒星にあてはまります。
したがって、黒星の年は何事にも控えめに、相談し進める慎重さが必要です。
「星供」はこの黒星の強い力を変換し、吉祥に転じて「守護星」となるよう祈念する修法です。
黒星の星供養をお願いされた方には、御佛さまを梵字(ぼんじ)一文字で表した種子(しゅじ)を配した「星供曼荼羅」が拝み込まれた「星カード守り」をお授けいたします。
普通、星供は節分の前後にだけ行われるものですが、観音院の星供は節分に限らず年間を通して一日も欠くことなく修法(しゅほう)されていることで有名です。
これは宿曜経について研究をされた法主さまが、宿曜儀軌(すくようぎき)という書物に書かれた「本当に運が悪いという人があるときは、毎日供養すればどのような運の悪い人であっても運命が転換されて吉祥となる」とあるのを実践されたことが始まりです。
星供・星まつり
観音院では一月二十日から二月十一日まで「星供・星まつり」が行われ、今年一年の厄難消除と当年属性(とうねんぞくせい)のご守護をご祈願いたします。
黒星の方はその災(わざわ)いを除き吉祥の星に転ずるように、白星の方は更なる飛躍と好調による周囲との摩擦を防ぎ人間関係の円満を願い「般若心経ローソク」をお供えし御佛(みほとけ)さまに熱き祈りを捧げます。
まだ星供養のお願いをされてない方はもちろん、お正月の厄除けで「星カード守り」を頂かれている方、郵送でお願いされた方には「星供・星まつり」に是非ともご参集くださいますように。
また、一月二十日から二月四日「節分大祭」(せつぶんたいさい)までは、お参りの皆さま方に観音院名物の「やくよけ一本うどん」がお施待(せったい)されます。
ご家族の皆さまお揃いでご参拝されて、善きご法縁(ほうえん)に会われ、御佛さまのご加護を頂かれてください。
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