大規模土砂災害前兆はあった

偏西風が乱れて日本付近に垂れ下がった状態が続いて、日本上空の空気の動きが大変に不自然な事になった。その結果として寒冷前線に南から来る雲が行方を妨げられて、日本に大雨を降らすようになった。

気候変動は日本だけの事では無くてイギリスに大雨を降らせたり、アメリカ中部に大早魃を起こしたり、世界各国に甚大な影響を与えています。

この八月十九日に豊後水道から広島の方へ向けて細い区域に沿って積乱雲が次々と出来て、観音院の上の方にもやってきました。十九日の午後九時頃から雷鳴が轟き、十二時を過ぎても止む事は有りませんでした。それから少し寝て三時頃に大きな雷の音がして目が覚めました。

その頃十キロぐらい離れた安佐南区、安佐北区の方では一時間五十ミリを超えるような土砂降りの雨が降っていました。今年の八月は日照時間が平年の半分くらいでそれまでに何度も大雨が降っていましたが、その雨は花崗岩が風化して出来た真砂土に十分に染み込んで崩れる一歩手前でありました。

安佐南区や安佐北区では土砂崩れが発生し、多くの家や人々の命を飲み込んでしまいました。

被害に遭われた方は死者七十三名、未だ一人の行方不明です。亡くなられた人の多くは窒息と脳挫傷です。

山の上から何トンも有るような石や流木が真砂土の土砂流となりまして襲い掛かったのですから、たまったものではありません。

観音院としては被害者の皆様が一刻も早く復旧される事を願うとともに、亡くなられた方々のご冥福をお祈りし、供養を続けております。

月刊 観自在 平成26年10月号「巻頭の言葉」

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