厄年に厄除けするのはくらしの知恵

■人間の生涯には誰でも良い時と悪いことが続く時期があります。
▼生涯に病気にもならず、嫌な人にも会わず怪我もせず、仕事も順
調、家庭円満、家族も無事というような四苦八苦の無い場合は落語
の種のようなものです。

■皆さん苦労されている、四十二歳で死ぬような思いをすることが
多いようです。育児の苦労、人の上に立つ苦労、仕事を運営する責
任、多忙と心痛で身体も健康診断を必用とするころですね。
■女性も同様で三十三にもなりますと育児出産、未婚の人であれば
焦り、仕事をもっていれば苦労も重なります。両親も年老いで病気
がち、振り返ってみれば散々な時期であったと思われるでしょう。

▼厄年の健康診断は良い習慣で、早期発見、大病を患わずに済むこ
とが少なくありません。

■厄年はさておいて、十二月には風邪の予防注射を是非とも受けて
ください。観音院の職員は全員二十年くらい風邪を引きません。卵
アレルギーのある人はお医者さんと相談してください。ともあれ風
邪は万病の元と昔からいいます。
▼日々幸せを謳歌(おうか)しているような人は、足元に魔物が潜
(ひそ)んでいることが多く、不幸のどん底にいる人が出世の手掛
かりを掴んでいたりするものです。

■物事が上手く行かない場合は厄年に転嫁するのは自分に対しても
周囲に対しても理由にならないこともありません。良い時は気分を
引き締め、悪い時でも諦めないで刻苦精励してください。

経済的厄年は七十年に一度
■一九三〇年代の世界恐慌、そして現在の世界経済恐慌から考える
と、経済的厄年は七十年周期かもしれません。実際には地域的には
何度も起きていて、期間は短縮する傾向にあるように思います。

躾けと虐待紙一重
■非行で施設に収容されている青少年百六十三人に聞いたら、厳し
く躾けられたと答えたのは百人、虐待されたと受け止めているのが
六十三人。それで問題行動を繰り返すのは厳しく躾けられたものが
四十四%、虐待と言ってる方が七十五%。厳しい躾けは有害な場合
が多いようです。

▼料理修行のテレビドラマをやっていますが、庵主さんは仏教の六
波羅密の精進まで持ち出して、実際にあのような厳格な修行、躾け
があるのだろうかと法主さんに聞きましたら、寺子に対する親や師
匠、信徒の当たりはまだ凄ったそうで、六十八歳の現在でも便所・
風呂・寝室の掃除、洗濯など身の回りのことは平然とされていて、
真似のできぬ清潔さです。トイレの臭いお寺に信心なんて無いと言
われます。汗臭い僧侶もどうだかな、と言っておられます。手拭、
布巾なども一度使用すれば洗濯するのが観音院の習慣、職員全員が
食品衛生責任者と防火管理者の資格をもっています。見掛けで綺麗
などと申しますと千倍の顕微鏡が登場しまして、汚れ具合を自分自
身で確認することになります。

■日銀はこれ以上は金利の下げようがない、米連邦準備理事会は相
次ぐ金利下げ、欧州中銀も追従、英国も三十八年前の水準に、各国
揃って金融緩和局面に。テロは経済も直撃したようです。報復制裁
戦争もなんだか備蓄軍需物資一掃の感じで大爆撃というか大ばらま
きみたいにも思います。
▼鉱工業生産も設備投資も個人消費も全部減速、半端な状態ではな
く世界的な経済収縮。金融緩和もデフレ下では効果のほどは不明。

▼田中真紀子外務大臣がこの十二月号をお届けするまで在任してお
られたら大変に嬉しいことだ。国連には行きたいのを止め、パキス
タンに行かせて納得させて、外務省の膿は出し切れるのか疑問。省
内で職員が私的に自由に使えるお金をプールするなんて、もしかす
ると役人なんて全部がやっているのではと想像すると被害妄想だろ
か、お役人の賃金が国民の平均的賃金を上回っているのではないか
と思うと同時に、子供はできれば役人にしたいと思う人も増えそう。
▼公務員の倫理規定の第一項に猫糞(ねこばば)するなと決めるのが
大切。世の中が腐りつつある見本。

▼旧石器時代の捏造が表沙汰になり、教科書の訂正もある雰囲気、
いろいろと評価されていた「国民の歴史」も座散乱木(さざらぎ)遺
跡の当たりは改訂版が必要になるかも。何とも言えない発掘者がい
たもので歴史学者が気の毒に思える。

テロ対策法成立 護衛艦派遣
■テロ対策法(正式名称不明)が成立して、どなたか何時、どのよう
にして成立したのかも知りませんし条文も詳しく知りませんが、皆
さんも同じではないかと想像していますが、詳しく知っておられた
ら、この問題について深い関心をもっておられる立場の方だと思い
ます。普通の人は法律なんてあまり知らないのが普通です。

▼わたしどもが知っているのは二年間の時限立法で、これで日本が
アメリカの軍隊の後方支援が可能になって、航空自衛隊の飛行機が
物資輸送のためパキスタンに飛んで行って、日の丸付きのテントや
毛布や寝袋を運んでアメリカから喜ばれたとかいう話です。
▼実際にアフガニスタン難民にテント三十張りと毛布や寝袋が渡さ
れて、受け取った人々が無表情に運んでいるテレビ画面を見ました。
▼もう直ぐ極寒の季節ですから、援助物資を受け取った人たちは喜
ばれた思います。寝袋は助かるとインタビューを受けた人が語って
いました。
 ところで、予想される難民数は二百万人とも三百万人とも伝えら
れていて、諸外国がこの人たちにどれくらい援助ができるのか全然
分かりません。
▼わたしどもは難民生活を体験していませんので、どのようなこと
か想像すらできません。

■日本から護衛艦三隻がインド洋に向けて出航しました。出航する
艦船を見送る人々、多分、海上自衛官の家族だと思うのですが、手
を振る姿は笑顔もあり、無表情な人もあり、心中は分かりません。
▼テロとアフガニスタンとタリバンとビンラデインとアメリカの戦
争と、これは相手の見えない争いです。テロとの戦いに戦場と後方
とどこで一線を引くのか、わたしどもには理解が難しいことです。

■経済的恐慌というか、経済の収縮か良く分かりませんが、先進国
 の賃金と後進国の賃金が平いになろうとする自然な働きが賃金の
 安い国が仕事を求めて伸びていると思われます。

■自分の生命を捨てることを覚悟して体当たりで相手を倒し自爆す
 る。第二次大戦中の日本の特攻隊も大変に恐れられました。闘争
 相手として最も手怖い相手です。泥沼化です。

内閣支持率の不思議
■小泉内閣が史上最高の支持率ととか、本当かでっち上げか皆さん
には分からないでしょう。
▼だって、小泉内閣を支持するか否か誰かに聞かれたことがありま
すか。わたしたちの知る限りでは聞かれた人はありません。
▼多分、日本全国から千人くらい無作為に人を選んで、電話か聞き
取りか知りませんが、その結果を数字にしたものだと思います。
■ところで、小泉さんが総理になられて何か変化がありましたか。
生活は段々苦しくなって、テロ対策法ができて、自衛隊が後方支援
とはいえ外国まで行けるようになりました。自衛隊は専守防衛だっ
たと思いますが、これは変化しました。良いか悪いか結果次第。

■田中真紀子外務大臣は満身創痍で、この人は小泉総理誕生の生み
の親くらいに思っていましたが、小泉さんは恩知らずかもしれませ
んね。尤も、小泉さんが総理大臣を続ける限り、田中大臣を置いて
いたら立派です。
■扇大臣も党首ではなくなりましたが、大臣のまま、これも小泉総
理の見識かも知れません。内閣改造したら、支持率とやらは確実に
落ちると思います。一内閣一大臣は守って欲しいと願います。

■国民がよく分からないのは自民党と民主党が何故に連立なり合併
できないのかということです。
▼あれは元々自民党から出た人たちと一部の他党の人たちで構成さ
れた党だったと思います。政治の安定は国民にとって望ましいこと
で、大方の国民が不審に思っているのではないかと思います。
■社民党は三役が女性で占められて、何だか女性党になった感じで
ですが、昔の社会党が懐かしいです。村山さんが総理に担ぎ出され
てからおかしくなったと思います。
 国民の半分は女性ですが、その割には支持者が増えないのが不思
議だと思います。
▼まぁ、政党の離合集散はよくあることで、一般国民にはあまり関
係がありません。最近の選挙の投票率の低下が国民の政治不信とい
うよりは無関心振りを物語っています。これはいけない傾向です。

■噴出する役人の不祥事はお役所に対する不信感にも繋がっていま
す。日本の家庭が崩壊しつつあるように何もかも崩れているのでし
ょうか。商売の基盤や仕組みも大変化しつつあります。仏教も伽藍
(がらん)宗教の時代は終焉(しゅうえん)したという識者もおら
れます。日本経済は危機的状況にあり、出口が見えません。
▼膨大な国や自治体の借金、叫ばれて実現が難しい構造改革。

■日本の前途はどうなるのか、大変に心配なことです。食料の自給
率は低く、デフレとはいえ物価は高い、賃金も高い、事業を起こし
ても人件費が高くついて外国の企業には到底張り合えません。戦後
ドイツはベルリン分割の問題もあり講和条約は何処とも締結してい
ないのは不思議ですね。日本は近隣諸国と講和し、経済状態の良い
時は随分と援助もして来ました。
▼今後もこの方針は苦しい台所状態でも続けられると思います。し
かし相手国の国民は日本の経済支援をほとんど知らされていません。
▼国連に対する拠出金でも随分と頑張って来ました。それでも、そ
のことは殆ど評価されない。

■これからの日本は第二次大戦の罪は一部の指導者に責任があって
大半の国民に責任は無いことを強調しつつ、知的財産を確立しつつ
道徳的に生きて行くことが肝心です。

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