今年は羊年だけど、穏やかでなく 大きな飛躍をとげたいものですね。

【寅さん】 院家さんは良く拝むけど、何を願って拝んでいるの。

【院家さん】 まず一番に皆様の幸せ。そして二番は逝かれた人のご冥福だな。
幸せを願うという事は大変難しい事で、お金が欲しい人、地位が欲しい人、学校に合格したい人、就職を決めたい人、病気を治したい人、良い配偶者を見つけたい人、ところがこのような前向きな事では無く配偶者と離婚したいとか、子供の養育は相手に押し付けたい、
或いは何が何でも自分が引き取りたい等あってね。総じて皆さんが願われる事が叶いますように読経しているのだ。
逝った人の冥福は文字通り冥途の招福を願うもので、萬倍七福神様のお力を借りる事が多い。仮にも冥途で迷って行き場が分からないから、遺族にそれとなく伝えてくる等が難しいな。

【寅さん】 皆さんが願う事が成就されるように拝まれる事は素晴らしい事だ。
変なような事を聞くけど、お化けは出る事があるの。

【院家さん】 広島の大きな会社の女子寮で幽霊が出ると言う話があったそうで、会社がそんな事が有る筈が無いとは言えとても困っておられた。ところが、外国のダンサーを招いてショーをなされる事になり、その
女子寮に宿泊させられたら、夜中にフィリピン語で女性たちが喚くので、通訳に聞くと「お化け」が出たという事で「それなら本当だ」と悩まれて観音院へ相談に来られた。
住職さんが行かれて徐霊作法を営まれると嘘のように騒ぎは無くなった。

【寅さん】 そんな事が有るのかな。でも、日本人なら否定して外国人なら肯定するのは如何にも日本人らしいね。本当に有るんだなあ。

【院家さん】 女子寮を建てる時の地鎮祭が上手に出来ていなかったのだろう。新しい家を建てたり、買ったりした時などは「お清め」をした方が望ましいと思うよ。物事を足し算や引き算のようにストレートに考える人は実際にその目に遭って初めて知る事になる。

月刊観自在 平成27年1月号より抜粋

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