五月六日午前十時より大般若転読法要にて観音院先師代々並びに有縁無縁の供養を執行

五月は、住職さんのご両親の回忌に相当します。それにつけても、ご法事は個人的なことなのですが、観音院で永代供養をされている皆さまの有縁無縁(うえんむえん)の精霊(しょうりょう)のご法事を中心として営むのが僧侶として筋だと申されて、観音院先師代々並びに檀信徒各位さまの有縁無縁の精霊さまの総合供養として執行することにいたしました。

ご供養は日々丁重に執行していますので、改まってご供養というのも重々の法事となりますが、平素、忘れがちになっているご精霊の総供養をさせていただきます。

五月を先祖供養の月と定めたのは、ご両親のご供養と合わせて皆さんのご先祖さまの供養を一緒にすることが、より有り難いご供養になると考えているからです。

実は彼岸もお盆も同様に考えて法要を営んでいます。自分の家の先祖さまだけの供養と狭く考えないで、皆で協力してより丁重なご法事を営むことが大切な考え方になります。

バーミヤン石窟佛像破壊

アフガニスタンには世界的に有名なバーミヤンの石窟寺院にはたくさんの佛像や彫刻があります。

イスラム原理主義勢力タリバン政権は爆発物やロケット弾などで三分のにが破壊されたそうです。

古くは東西の文化の融合地点で六世紀から九世紀にかけて壮大な佛教寺院が展開され、玄奘法師も立ち寄ったとされる文化遺産です。

偶像信仰否定の立場に立つイスラム原理主義は佛教界や考古学、の貴重な文化遺産を政権の方針として破壊を決定したのです。

宗教と文化の衝突というような単純な問題ではなくて、同国を承認している国はわずか三ヶ国、国連安全保障理事会は武器禁輸、在外公館の閉鎖など制裁強化決議を発効させ、タリバン政権の苛立ちが原因のようです。

一度は参拝したかった佛教遺跡が数日で破壊されたことは非常に残念なことです。

イスラム教は優れた整合性をもつ宗教であるだけに、潔癖なところもあり、他の宗教と共存できないものかと残念に思われます。

沈まない日本

財政赤字六百六十六兆円、失業率四、九%。消費者物価マイナス一、一%のデフレ的様相、鉱工業生産マイナス三十九%。内閣支持率は六%、KSD汚職。それに一週間で千円以上の株価の値下がり。円安。リストラ倒産の激増などなど。日本の将来に悲観的見方をする人が多いようですが、大丈夫、日本は絶対に沈みません。

飽食、浪費は人間を怠惰にしますが、危機的環境は生き延びる努力を重ねるもので、一時的な混乱は有るかもしれませんが、何もかも失った戦後の環境から世界一の経済大国になった実績をもつ国です。必ず創意工夫で再度発展をすることは間違いありません。

産業の交代や雇用形態の変化は当然起きますが、今般の不況では規模が大きいかもしれません。しかし、かつて養蚕や紡績など日本の誇った産業が消えて行きました。

トヨタ自動車の前身はトヨタ織機でした。この企業一つとってみても企業も変身脱皮します。六十年も昔にソニーはありませんでした。ホンダも戦後に設立された自動車会社です。戦後、日本の財閥は解体され多くの有能な人がレッドパージで職場を追われました。

焼け跡闇市の何も無いところから今日の日本ができたのです。その間には激しい労使の衝突もありました。外貨も有りませんでした。それでも日本人は良く働き創意工夫で発展してきたのです。

内閣支持率が六%を切ったと世間で言われていますが、内閣不信任案は否決されました。次の参議院選挙は大変かもしれません。でも社会主義国家になるような大変化をすることは考えられません。

どのような大変化が起きたとしても、日本が富国強兵に回帰したり、ソ連邦の崩壊、カンボジアのような政変、ミャンマーのような軍事国家になりようがありません。また、コソボのような民族紛争が起きる可能性もありません。

総じて日本人は教養も高く、性格も良く、勤勉で、貯蓄性に富んでいて、堕落したように見えても汚職や収賄は少なく、警察国家でもありません。自衛隊もまかり間違っても二二六事件のようなことは起こさぬと信用できます。

高齢化社会は世界的問題で日本だけの特質と言うべきことではありません。

政党の合従連衡(がっしょうれんこう)離合集散は起きるかもしれませんが、日本人は相当賢明でバランス感覚に富み、必ず日はまた昇ります。

5月はご先祖さまと有縁無縁のご精霊の総合供養を執行いたします。特別に第1日曜日の6日午前10時から大般若転読法要で沢山のご僧侶が集まって丁重に執行いたします。

アフガニスタンのバーミヤンにある石窟寺院にある大佛像や彫刻などがイスラム原理主義のタリバン政権によって破壊されました。貴重な佛教文化遺産が痛ましいことです。

悪いことがある時は、より悪くなるか、転じて良くなるか、のどちらかです。どのように繁栄した国家や都市にも勃興があったように破綻もあるものです。何時かは良くなります。

平成十三年度役員会開催通知

平成十三年度役員会を四月十四日土曜日午後六時より観音院本堂において開催いたします。各位様には四月草々決算書同封の上、ご案内を送付させていただきます。尚、粗飯を用意いたしますので、折り返しご出席の可否をご通知ください。缶ビール一本程度も用意するのが慣例です。傍聴ご希望の方も可能でございますのでご希望をお知らせください。全ての皆さんが議題を提出されることが可能ですので、FAXまたはメールで左記に要旨をご送付ください。

FAX〇八二-二三二-八二六〇

メール宛先info@kannon-in.or.jp

役員会で配偶者ご同伴は歓迎いたすのが慣例でございます。ただしお子様はご遠慮ください。役員会は懇親会を兼ねています。

憑かれた人増加傾向

最近、海外を旅行中に現地の何かの祭典に出会い、呪い師から何か呪いのようなものを掛けられて体調を崩された。医師の診断を受けても原因不明で何処も悪くないとのことですが、本人は深刻で観音院でご祈願を受けられて良くなられた話がよくあります。

その他、悪霊が憑いたとか、いろいろと悩んでおられる人が増えているようです。ことの真偽や、精神的な医師の研究分野に属することかもしれないとも考えますが、ともかく祈願することによって良い状態になられることはみ佛さまのご霊験かもしれません。

憑依現象は俄に信じ難いものがありますが、最近は相談が増える傾向で心配しています。いろいろなストレスが嵩じて心の疲れのようにも考えていますが難しい問題です。

困り事が解決するように祈ることは毎日のことですが、除霊の作法はみ佛さまなどの修理する際のお性根抜きと同じに行っています。佛壇などを処分する際にも行います。

新しい佛壇や新しいみ佛さまを迎えました時には開眼(かいげん)作法を行います。何れも極めて精神的な象徴的佛事です。店で売られている佛像は単なる美術品ですが、お性根入れとか開眼作法をへて礼拝する対象としてのみ佛さまになります。

軸物で画家の署名入りのものは、礼拝対象としてお性根入れはしないことになっております。

諫早湾干拓工事など

長崎県諫早市と福岡県有明海の水産業が干拓工事の水門の開閉について利害が対立しています。

農林水産省の立場は微妙です。長野県の知事は脱ダム宣言をされました。東北五県はダム誘致を表明。政治と国民の利害得失の関係は複雑で様々な異なった波及効果があり行方は分かりません。内閣不信任案否決は算数の問題ですから結果は想像できました。僧侶の立場で考えれば自然を大切に、皆さん仲良く、と言います。

政党の対立もよく理解できません。どの党も分裂をして段々と小さくなって、小人数党乱立になるのかなと思ったりします。核家族化の世の中ですから政党も核家族的になるのかもしれません。その上市町村の合併促進や一票の格差の相違など頭が痛そうです。

公職に立候補する相談をよく受けますが、四年に一度の躁状態で、後は先生か、只の人ですから、残酷な仕事です。地獄に住む覚悟でやるべき大変な仕事てす。

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