五十二歳で引退されて今年七十八歳

引退は早過ぎました、五十二歳で責任を若いお坊さんに譲られて、後継者の育成に努力されました。現在の住職さんが三十七歳の時です。住職さんには艱難辛苦があったとお察ししています。華照さんは愚痴ひとつ言わず黙々と総務の仕事をこなされました。前住職は頭脳明晰なんて生易しいものではありません。交際のある人は何処まで物を知ってるのか見当が付かないと言われます。

 とても良く拝まれる僧侶です。住職も当然に見習われます。九月四日の日曜日午前十時より大般若転読法要第三百十四座を執行されました。お護摩は五万六千座を超えました。年中無休の法要は不可能な事です。

 引退してからも、良く学び、良く礼拝されてます。
観自在編集部
信徒様の事が一番大切
全ての事に優先して行動
 引退されたご僧侶を融通無碍と称されていますが、これにはもうひとつの引退がありました。融通無碍さまは鈴之僧正と言う名前で知られて居ました。

 先の役員会で、そのお名前を住職に差し上げられたのです。

 融通無碍は四文字熟語で「全ての考え方にとらわれることなく、どんな事態にも滞りなく対応できる」人のことを指します。ありふれた熟語ですが、ご自分の名称を融通無碍と称された僧侶は聞いたことがありません。

 五穀は召し上がられません。甘い物は一切だめです。体調はすこぶる健康でおられます。

 断固として禁酒禁煙です。洗濯、掃除、調理も全部ご自分でなされます。

 寺の本来の目的以外のことは絶対になされることはありません。

 それでいて、とても皆様に気さくに交際されていて、「気は心」と言ってカンロ飴を二つ、何方にでも差し上げて居られます。相手が要らないと言われれば引っ込められます。

 観音院に来られない人が会いたいと言われれば、何処にでも出かけられます。原則自動車を運転して行かれます。車で移動されるのは、色々な荷物が多いからです。

 パソコン二台と無線ルーターと、法衣一式と、着替え一式などです。携帯電話もアイフォンとアイパッドとドコモとソフトバンクを持っておられます。

 融通無碍さまに帰依される信徒は多く二十万人とも三十万人とも言われます。ご自分のパソコンに整理されていて、個人秘が多く、中身を見る事は誰にも認めて居られません。自分が知り得た個人情報は、例え死す事があっても、そのまま持ち行くと言われます。

 観音院の内持佛の下に融通さまの部屋が有ります。一度に十人が会議を開ける責任役員会議室、隣は運動ジム。手前に図書室、準備室、印鑑とお札の制作室があります。

 会議室の隣に自室をお持ちです。台所、風呂、トイレ、寝室があります。この部屋に這入る事は何方もご遠慮下さい。融通さまは観音院の門前の大日堂にお暮らしのことも有ります。

 大日堂の須弥檀は四十二個の重い金庫が縦横上下の揺れを感知するように設置してあり、地震の際には貼られた金箔の表面に地震の性質により、方角や直下型など独特の跡が刻まれます。

 般若心経蝋燭も地震の前には火芯が傾き、地震の来る方向の蝋の池が零れると言う傾向があります。これは物凄い暮らしの知恵です。

 これらは融通さまの言われることで科学的には解明されて居ません。

 此処にはケーブルテレビもパソコンの光ファイルも曳いてありますので、総合判断して利用しています。

 この金庫の中には融通無碍さまが書かれた原稿や文書ファイル、永代供養のお約束を彫刻した二層板などが保存されています。

 個人を特定するDNAの保存永代供養も計画されていますが、倫理規定など有識者の判断を得て決めることになりそうです。故人の特定するものは遺骨かDNAかと言う事になりますとDNAと言う事になります。従来の納骨供養堂とは異なり最新の技術の成果になりましょう。

 その他、ご遺言で話されたい3D画像(立体テレビ)を保存できる設備も整いました。これも倫理規定が必要ですし、遺言とするには法律的手続きに基づく自筆、秘密、公正証書によらなければ効力がありません。信徒さまの生存中のもので子孫に残されたい物をお預かりする予定です。容量は十センチ角のものとなりそうです。

 永代供養料は融通無碍さまのご希望により全て無料です。お納めになった物は融通無碍さまの所有されたものとして、観音院の住職が供養管理を行います。

 何だか話が難しくなりましたが、簡単に言えば、人が死んで衛生上焼却すると遺骨が残る。遺骨をアメリカのように良く焼けば遺灰が残る。

 人間は精子と卵子の結合、受胎により始まり、出生し、成長し、多くの場合は子供を持ち、やがて老いて死ぬる。それを如何ようにするかは遺伝子が関わります。遺骨遺灰は主な成分はカルシュウムで、どれも同じで誰の遺骨と分別する方法はありません。

 遺伝子はその人固有のもので同じものは皆無と言って良いでしょう、その人そのものと言われます。

 遺伝子の採取は口内の粘膜細胞をぬぐうだけですので、まったく痛みはありません。サンプルの保管は、愛知県歯科医師会の場合は委託を受けた保管業者により、厳重な管理の元で六年間保管されます。

 個人情報保護を徹底するため、サンプルには管理ナンバーだけが記入され、サンプルはその番号で保管されます。

 費用は一万五百円(税込み)です。広島では未だ話を聞きませんが、遅かれ普及すると思います。これは今般の東日本大震災の被災者の身元を証明するため等に使用されるのが目的です。

 遺伝子は限りなく霊魂そのものであり、遺骨は限りなくカルシュウムに近いと言えます。

 さりとて遺骨を散骨するのも宇宙に打ち上げるシステムも有りますが、日本人の遺された形を供養する心情も十分に理解が出来ます。

 融通無碍さまは自由自在に考えて、善き結論を見出されます。最近は読書量も増え、良く食べ、良く運動し、長生きして皆様のお役に立ちたいと願って過ごされています。

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