チリも昔の経験が生きて死者が少なかったのか

二月二十七日、南米チリの首都サンチアゴで阪神震災の五百倍というエネルギーの大地震があり、人的物的損害が出ました。チリで大地震が起きると遠く離れた日本にも二十八日の日曜日に津波が約二十四時間後に襲います。宮城県の気仙沼漁港では津波が防波堤を超えて漁港や周囲の商店などが浸水しました。気象庁は北海道から沖縄に至るまで津波警報を出しました。広島でも数センチですが潮位が上がるのが観測されました。岩手県久慈港の潮位を十五倍の速度で船舶の上下をテレビで中継したNHKの放映は迫力でした。
 二十八日中に津波警報は解除されませんでした。ペールチリ海溝は年間八センチくらいチリの真下に、太平洋プレートに潜り込んでいます。直下型のマグニチュード換算八・八以上です。人口千七百万人、北部は砂漠気候、南端部は寒帯気候、モリブデンなどの産出で知られる資源国家です。日本から災害復旧支援は当然に派遣されるでしょう。大きな津波警報は一日午前三時ころに全て解除されました。津波警報の解除は未だです。
観自在編集部
地球の大地で続く各地の地震
災害は忘れたころにやって来る
 地球の大地で続く各地の地震、日本も太平洋プレートが日本海溝を作っていて、複雑な地形の上にあります。

 ですから、チリの地震も生々しいものがあります。  

 プレートは一年に八センチとか、どこも動いて大きなエネルギーを貯めて、極限に達すると大地震になってエネルギーが放出されます。一九六〇年にもチリ大地震があり、遠い対岸の日本でも沢山の犠牲者が出ました。今回の地震ではその時の教訓が生かされました。死者が有りませんでした。

 関東大震災以来、日本各地に小規模地震は相次いでいますが、大災害となりました、阪神大震災ですら、規模は巨大地震ではありません。

 観音院は建設する際に日本の建築基準法なんか無視して百年は絶対に保てるはずの非常識に頑丈だ建物です。

 それでも横揺れ程度の道路が曲がる程度の地震なら大丈夫ですが、市内のビルが全て壊れる水準の地震が起きると、真横に転んで高さ五階くらいの建物に成るかも知れません。広島市内が全て水没し、あるいは瀬戸内海が干上がることも無いとは言い切れません。

 水道・電気は全部が断水停電となり、道路は寸断され、乗り物も道路が駄目になり、国家が崩壊しかねない損害が起きても自然で不思議ではありません。

 新幹線も寸断され、空港も大半が破壊されます。経済は当然に破綻しますが、インフラの整備には五十年は最低でも掛かるかも知れません。

 日本が年間二センチ、百年で二メートルくらいロシアの方に動いているのはよく知られた大地の移動です。日本海の深部に沢山の資源が有って、もしかすると日本は大変な資源国かも知れないと言う説も有ります。佐渡のような金鉱山の島が各地の日本海側に出現すると言うものです。日本海には凍った炭素化合物が大量にあると言う説も信じたいですね。日本海に昔大きな樹林があって、その大きな根が埋まっているのは関係者全部の知っている化石燃料かも知れませんね。

 気象庁は一日朝に会見し、津波の予測が実際よりも大きかったことや警報の時間が長引いたことについて謝罪しました。

 気象庁は、津波の高さが三メートルに達する恐れがあるとして、十七年ぶりとなる大津波警報を出したが、実際に観測された最大波は一メートル二十センチだったそうです。

 気象庁は地震が起きた場合、震源地と地震の規模でシミュレーションを行い、津波警報を出しています。今回は地震発生から津波到着まで二十時間以上あったが、その間に日本よりも早く津波が到達した海外のデータは活用していなかったのです。

 気象庁は「海外の観測データを活用するなどして今後は予測精度を向上させたい」と希望されて居ます。

 気仙沼漁協では広島に見られるような牡蠣筏(かきいかだ)帆立貝養殖筏などに大きな被害が出ました。牡蠣は種付けから出荷まで三年も掛かります。被害額は三億円は超えると思います。

 チリに日本政府も2億7千万円を上限の無償支援を決めて、官房長官が発表しました。

 支援額はドルにして、300万ドル。緊急無償資金です。また、①テント、浄水器、発電機などの緊急物資三千万円分を支援、②国際緊急援助隊の医療チーム派遣も明らかにされました。

 金額の多寡(金額の大小)は少しだと感じます。銅は不足しています。その産出国には、今少し多くするのが外交と言うものだと思います。

 チリはナスカプレート上にあり面積は日本の倍の七十六万平方キロ、人口は日本の八分の一の千七百万人。太平洋の寒流に面しアンデス山脈を背負ったほぼペルーに接して南極に真っ直ぐ伸びた国土で南緯十八度から南極に近いホーン岬まで主として山脈を境として、ホリビア、アルゼンチンと隣接し、大惨事となった首都や港町コンセプシオンと反対側の大西洋にはブエノスアイレスが在ります。

 チリは共和国で、北部は砂漠気候、首都あたりは地中海性気候、南端部は寒帯気候、マゼラン海峡はホーン岬よりは随分南に在り、海峡に面して空港も在ります。

 世界地図を逆にするとメキシコ首都くらいからアラスカに重なるようなことになりましょうか。

 チリ沖にはペルーチリ海溝があります。地震多発地帯で。首都には南北に中央高速道路が走り、東西にベルナルド・オヒギンス通りがあり、北東の山にケーブール・カーがあり聖母像と動物園があります。敬虔なカトリックの信徒が大半ですが、地震直後には刑務所から受刑者が数百名脱走し、夜間外出禁止で戒厳令下みたいです。

 食料が不足し略奪が起き、生き埋めとなった人や怪我人を助ける人達が現地入りしています。

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