どんなに辛くても自殺はいけない

交通事故死は年間一万人を前後していましたが、大変に心を痛めていましたが、危険な飲酒運転の厳罰化などで減少傾向にあります。
 経済の歪(ひずみ)に巻き込まれて、倒産とかリストラなどで生活が困窮し、思い余って自殺してしまう人が増加傾向で年間三万人を超えてしまいました。心配なことです。
 好きな人が自分を相手にしてくれなくなった、配偶者が浮気をした、このようなことは古典的理由で、諦めれば済むことですが、済まない場合もあることも十分理解しています。私も、法主さんも相談に乗ります。
 借金はこちらの都合で相手が諦めてくれません。格好は悪いですが、自己破産とか民事再生法とか、色々ととれる手段があります。弁護士さんに相談して、逞しく生きてください。破産処理をする前には準備もあるはずです。夜逃げは立ち直った例が少ないようです。辛くても、恥ずかしくても、同時に、あなたのことを心配してくれている人たちのいることを思い出してください。
 自殺の葬儀の際の参列者から、どうして自殺する前に相談してくれなかったのだろうか、頼りになれなかったことを悔やまれる、遺された人が自分を責め続ける話を聞きます。 自殺しても保険が入って無事に片付いたようなことは稀で、成仏は難しい。死んでも死に切れません。人は老衰か病気か事故で死ぬのがふつうで、それにしても突然にあの世に逝くのは精神的準備が出来てないので、供養がとても難しいので、私は導師になりたくありません。観音院ほど良く拝む寺でも、この世に気に掛かることを多く残して死んだ人は成仏してもらうのが大変に難しいのです。
 どうぞ、自殺は仏教徒の最大の戒律「殺生」を犯すものですから、絶対に実行しないでください。遺される家族を思い止めてください。
 交通事故死でも引導をするのが難しいのですから自殺の葬儀には関わりたくありません。
 恨みがあれば怨霊になって彷徨うし、成仏したくて家族にとりつくし、子孫に訳の分からぬ不幸をもたらすし、家族も僧侶も大変です。死んで楽になれるなんて、そのように都合よくできていないのです。

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