お釈迦さま・佛足跡・お稚児さん

■お釈迦(しゃか)さまのお話■

 ある夜のこと、マヤさまは夢をごらんになられました。

 それは、六本の牙(きば)を持つ白い象が、右脇腹から体

の中に入ってきたという不思議な夢でした。

 マヤ夫人は、シャカ族の王である浄飯王(じょうぼんのう)

のお妃(きさき)さまです。そして、この時にお子さまを身

籠(みご)もられたといわれています。

 やがて春が来て、マヤ夫人はご出産の為に、今のネパール

にある里方のお城へと向かわれました。

 途中、ルンビニーの花園で身を清められ、無憂樹(むうじ

ゅ)の木の下で美しい花を摘(つ)もうとされたその時、王

子がお生まれになられました。

 王子は生まれるとすぐに、七歩あるかれて、右手で天を左

手で地を指して「天上天下唯我独尊」とおっしゃいました。

 この王子こそが、後のお釈迦さま、ゴータマ・シッタルー

タです。

 そして、このお姿をうつしたのが「誕生佛」(たんじょう

ぶつ)で、花まつりの花御堂(はなみどう)にお祀(まつ)

りされます。

 本来、シャカというのは部族の名前でしたが、今ではお釈

迦さまといえば、ゴータマ・シッタルータのことを示します。

 シッタルータには「悟(さと)りをひらいた人」という意

味があります。

 ブッタと呼ばれることもあります。ブッタは「目覚めた人」

「悟りに到達した人」という意味で、佛教徒のことを英語で、

Buddhist(ブッディスト)と言います。

 お釈迦さまは、シャカ族の王子として大切に育てられ、何一

つ不自由の無い生活を送られていました。そして、お妃を迎え

られ、お子さまも誕生しました。

 しかし、二十九歳の時、王子であることも妻も子も全て捨て

て出家され、三十五歳で悟りを開かれて、八十歳でお亡くなり

になられるまで「佛の道」をもって、人々を救う為だけに生き

られました。

■佛足跡(ぶっそくせき)■

 お釈迦さまが、ご入滅(にゅうめつ)されて直ぐは、み佛

(ほとけ)さまの御姿を佛像として刻んだり、佛画に描いたり

することは恐れ多いことと思われていました。

 み佛さまをお慕(した)いした人々は、その御足(みあし)

の跡を石に刻んで礼拝(らいはい)しました。これが佛足跡で

す。

 み佛さまの御足の裏には、いくつかの招福(しょうふく)の

模様があります。

 そのひとつには「双魚紋」(そうぎょもん)があり、これは

不滅の吉相(きっそう)を表すといわれます。御足の中央には

「千福輪宝」(せんふくりんほう)があり、この御しるしは蓮

華(れんげ)とともに佛法(ぶっぽう)の象徴とされます。

 み佛さまが歩かれると、御足の裏の瑞祥(ずいしょう)の模

様が地面についたといわれます。

■佛足跡の礼拝の仕方)■

 始めに合掌(がっしょう)されてから、ご本尊さまを拝(は

い)し、お願い事を念じ、両手で佛足跡を撫(な)でて、額

(ひたい)をつけて拝(おが)みます。

 佛足跡を礼拝されますと、過去の罪障(ざいしょう)、汚

(けが)れの一切が浄(きよ)められます。

 み佛さまのご加護(かご)のもと、幸運へとお導き頂き、暖

かき心で安心につつまれて、毎日の生活を送ることが出来ます。

 正式には五体投地(ごたいとうち)で礼拝します。

 五体とは全身のことで、み佛さまや高僧、師匠に対しての最

も丁重な礼拝の作法(さほう)です。

 額(ひたい)と両肘(ひじ)、両膝(ひざ)を地に着けて礼

拝します。佛足跡の礼拝では、この時両手を、み佛さまの御足

を押し頂くように少し持ち上げます。

■灌佛会(かんぶつえ))■

 花まつりは古くは佛生会(ぶっしょうえ)、灌佛会と呼ばれ

ました。灌佛会はみ佛さまに、香水(こうずい・甘茶)を灌

(そそ)ぎ供養することから呼ばれます。

 花まつりという呼び方は比較的新しく、明治以降に始まりま

す。

 しかし、その歴史は古く日本書紀に、推古(すいこ)天皇の

時代、「自 是年 初毎 寺、四月八日七月十五日設斎。」とあり、

「是年(ことし)より初めて寺ごとに、四月八日・七月十五日

に設斎(をがみ)す。」と読みます。

 これは推古十四年の四月八日に聖徳太子の奏(すすめ)によ

り灌佛会がとり行われたということで、これが日本で最古の佛

教儀式といわれています。

 後に、灌佛会は宮中儀式として毎年行われるようになり、江

戸時代には民衆の間にも広まり、現在の様な法要(ほうよう)

が営まれるようになりました。

■花まつり、十三参り■

 観音院では四月一日から八日まで花まつり、十日から十四日

まで十三参り(じゅうさんまいり)の特別法要が執行されます。

 お稚児(ちご)さんは、毎年四月中、毎日行ってきましたが、

昨年は五月の連休に帰省されるお孫さんの為に、何とか五月に

もして貰えないかとお問い合わせが沢山ありまして、皆さまの

ご要望に五月五日のこどもの日まで期間を延長することにしま

した。

 十三参りにお参りの子供さんには「厄難消除」(やくなんし

ょうじょ)のお札(ふだ)をお授け致しますので受付にお申込

み下さい。

 観音院では毎年、四月は子供さんの厄除けの月として賑わい

ます。

 厄除けのお土産(みやげ)に住職さまから、玩具(おもちゃ)

や文房具のプレゼントもあります。

 ご家族の皆さまでお参り下さい。稚児衣装は無料でお貸しし

ます。サイズも色々有ります。小さな子供さん、赤ちゃんも大

歓迎です。

 ご法要にお会い頂き、その前後のお時間で記念撮影をします。

 小さい子供さんも、二階の客殿(きゃくでん)でテレビのモ

ニターでご法要にお会い頂けます。ご安心してお参り下さい。

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