お盆には家族が集まってご先祖の供養をする

観音院の山門の左に「赤い郵便ポスト」が設置、来てくださいました。

 お盆の原語となった梵語(ぼんご)の[ullambana]は倒懸と訳されて逆さ吊りの苦しみを意味します。

盂蘭盆(うらぼん)経の目連尊者の母親が地獄で逆さ吊りの苦しみにあっていて、釈迦に救済の方法を尋ねたところ、安居(あんご・陰暦の七月十三日から十五日)の時にたくさんの僧侶に接待して、その功徳(くどく)によって母親が救われる、と教えられたという仏事に基があります。

 別に、施餓鬼(せがき)というお盆と混同される行事もあります。
飢餓地獄に苦しみ、災いをなす鬼衆や無縁(むえん)の亡者(もうじゃ)の精霊に飲食を施す法会のことですが、観音院では、盂蘭盆会やお彼岸法要などと施餓鬼会は一緒に執行する習慣があります。

 安居は、仏教成立初期に雨季に僧侶が集まって勉学し布教計画を立てたりする期間として定められたもので、夏安居の最後の日には今でも僧侶をレストラン等に招待して下さったり、必用な書籍など布施をして下さる方があります。

 さてお盆の棚経の習わしには、ご先祖さまをお迎えする「迎え火」を焚き、ご精霊棚を作り、色々とお供物を置き、盆踊りをしたり、僧侶を招いて読経してもらったりします。
しかし、お盆の檀家回りの読経は無意味になりつつあります。家族一同が僧侶と共に仏壇に向うなら別として、後ろで高校野球のテレビが鳴り、家族は飛行機の搭乗時間に左右され、各家ごとが僧侶の読経時間を指定される。
これは、交通が渋滞する現代では無理なことになりました。
 各家庭で読経することが無理なら、皆さん合同でお寺に参詣されると良いと思います。

タイトルとURLをコピーしました