凶悪な犯罪が毎日のように報道されています

金銭目的の強盗や殺人、暴行目的の女性や幼女の誘拐や殺人、動機が明確でない殺人、引ったくりや殺傷、おれおれ詐欺、身に覚えのない醜聞を公開するという脅迫メール、大企業のグループであるかのような高金利の金貸しなど、何だか日本は犯罪大国になりつつあるような怖いことになっています。足りない警察官、多忙な司法関係者。定員を超える刑務所。ホームレスと言われるテント暮らしの人たちの増加、企業のカルテルや脱税、有害な食品の販売、安心して歩けない夜道、麻薬の氾濫、少年の非行や犯罪、外国人の凶悪犯罪、本当に困った世の中になったものです。

(法主さまのお話を田川純照が筆記)

他人事では済まない日常
お坊さんもターゲットに

 先日、私の携帯に、出会い系サイトの利用料金の請求がありました。随分と舌を巻いた脅しに近い電話でした。
 顧問弁護士に言ってくれるよう申し渡して電話を切りましたが、その後、弁護士さんから何も連絡はありません。
 メールで表沙汰になれば困るような事実を確認した云々–。これは直ちに警察に連絡しました。更に何か言ってくれば、プロバイターを通じて捜査に着手してくれるそうです。
 関東では四十二人の校長さんに醜聞となる事実をデジカメで撮影した–。表沙汰にしたくなければお金を指定銀行に振り込めとか。一人くらいは身に覚えがある先生がおられて、本当に振り込まれたとしたら、漫画の世界です。
 私のパソコンは職員なら誰でも触れます。この原稿も常勤監事や職員全員に検閲校正を求めています。外出には役員さんか職員さんが必ず一緒に行動してくれていますので、醜聞となるようなことが実際に起きれば同行した人の責任になる内規があって、間違いの無い保証人が必ずいます。
 私には何の責任も無いことに決められています。ご一緒される方は私の言動を訂正し、それに従わないと寺から出されることになっています。お陰さまで間違いは絶対に起きないのです。
 私は観音院の備品だとよく冗談を言われますが、個人の意思で何も勝手なことは出来ませんが、心痛は一切ありません。プライバシーを持たないことは大変に楽なことです。
 私はどの程度の体力か知りません。然し、心臓発作くらいで死ぬのは自身を粗末にすることになりますので、トイレも風呂も扉を少し開けて使います。
 万一にも具合が悪くなったりすると声の届く範囲に誰かいます。加齢に因る障害は当然にあります。右大腿動脈完全ブロック、血糖値の警戒水準。動脈硬化もそこそこ、血糖値は食べ物と運動で大体心配無し。大腿動脈は手術も可能なのですが、加齢によるものですから自然の変化と受け止めていまして、他の動脈が代替してくれているようで足指で脈はとれます。
 枕もとには酸素ボンベが置いてあります、血をサラサラにするアスピリンの投与も受けて気を付けています。
 東京事務所も地震に備えてナイキのズックやらヘルメット、バール、消火器も、各室に置いています。ニトロも左胸に何時も持っています。
 観音院は脱税は絶対にしません。物を買うときはメールで職員全員の了解を受け、帳票は完全に公開です。仮に税務署と見解の相違が起きた場合は、文句無しに税務署の見解に従います。
 電話は七十五時間分が自動録音され、信徒さんとお会いする時は私も住職も受付もモニターカメラの範囲内です。公序良俗に反する宗教活動など絶対になされないような設備と内規です。
 年寄りは自信過剰にならないように慎重に過ごすことが大切な心得です。
 私は、自動車の運転を止めました。自分では上手なつもりですが、七十歳を過ぎて他人に迷惑を掛けてはいけないと考えたわけです。もちろんゴールド免許で事故暦は無いのですが、車庫入れで左フロントを少し傷つけたのですが、み仏さまがもう止めなさい、と指示されたように思ったのです。
 外出から帰ると、必ず手洗いと洗面に嗽(うがい)をする習慣があります。
 観音院には千倍の顕微鏡がありますが、口中や掌、足指の間などは黴菌でで一杯です。入浴後に足指の間に予防的に水虫の薬を使います。二十四時間は清潔効果もあるように思います。
 台所の俎板なども相当に汚れています。職員には全て防火管理者と食品衛生責任者の資格をとってもらいます。公序良俗を守ることは勿論、気を付けて避けられる災難は逃れるように努力したいものだと考えています。

造ったものは大切にしても必ず壊れる
長持ちさせるには人手とお金が必要です

 不殺生という戒は単純に生きているものの生命を断たないことではなく、医師の手当てを受ける、自分自身の健康管理などいろいろありますね。他人の立場で考えることも、不殺生の戒から出てくる考え方です。
 不殺生は命あるものに限らず、この世に存在する全ての物に該当する考えでもあります。
 観音院で今非常に心配していることは基幹業務に使用している電算機の会社に知っている人が一人も居なくなって今後の運用に心配が生じて来ました。
 転勤とか、一身上の都合とか、若しかするとリストラかも知れませんが、放置出来ないので、情報処理一級とC言語とCGIの書ける人二名を職員として迎えました。それに今夏発売された64ビットの中央演算装置が来年くらいは安定すると思っていますので、何処から求めるか決めるのが大変です。
 観音院は、最近考えられないような膨張を続けていますが、電算機上では二倍でも三倍でも処理が可能です。
 私も三十年前なら自分でソフトを組むのですが、もう無理です。常勤監事たちも、現在でも体調に響きかねないほど仕事で沸騰していますので、もうこれ以上は無理です。
 良い人材が選別されて、少数精鋭の組織になりつつあります。
 世間は経済的に非常に厳しいようです。お寺も例外ではありません。然し、建物の維持、保守管理に手を抜くことは決して許されないことです。冷暖房器具やらトイレ回り、調理器具やら、そして電算機など、常時点検、買換えなど注意深くする必要があります。
 身の回りのことや、安全や衛生のことがきちんと出来ないようでは、精神的な分野で能力を発揮することは不可能です。不注意でミスを犯すようでは礼拝・供養・祈願はきちんと出来ないと考えています。
 最近の出来事でひどく気になることが頻発しています。日本は地震列島であり、震度六くらいの地震は何時、何処であっても不思議ではありません。
 地震後に石油タンクの覆い屋根が傾いたり、ナフサ(揮発油)が空気に触れて発火したり、作業用の道具を電車沿線に置き忘れたり、これらは耐用年数を超えていたり、勤労意欲が低下しているなどの人為的なことが自然災害に加わって被害を大きくしているように思えてなりません。
 最近の列車は増発されて、過密な状態で二七〇キロの速度で走るらしいですが大変に心配です。再三利用しますが、線路の上を走る物は何時か何かで脱線するものと私は考えます。
 その先は考えないことにしています。今まで無事故であった、余程の手入れをしないことには必ず事故は起きます。進行中に直下型震度六くらいの地震が起きた場合の様相は多分に想像されていないと思います。
 ジャンボジェットも時々利用しますが、何時もこのような大きなものが空を飛べるのは不思議だと思います。
 関門トンネルも青函トンネルも怖いと思っています。
 本四架橋も何時かは劣化して、脇にもう一本を架ける必要が有ると思います。
 ただ、昔の栄華を誇るようなボロブドールやアンコールワットのような遺跡を見ますと、現在の構造物は百年か二百年も経つとどのようになるか思いやられます。
 現在までの日本の構造物や建築物は全て世界遺産になるくらいの価値は十分にあると思います。
 世界遺産になるか否かは別として、歴史に残るような事故の例に含まれるのは嫌ですが、困ったことに現代の危ないと思うものを利用しないと日々がなりたちません。便利と危険は隣り合わせです。
 もう直ぐ衆議院の選挙です。皆さん棄権だけはしないで下さい。
 今度の選挙は戦争と平和、郵政の民営化、道路公団の民営化、年金制度などに関わるとても大切な政権、私たちの将来にとって民主主義になってから一番大切なことを担わせる政権を左右するものです。
 私は政権も五年や十年は維持されなくては何も出来ないと思います。道路公団も総裁の更迭から緒に就きましたが、未だ評価は定まらないように思います。何方が政権を担当されても同じような課題だと思います。
 可能であれば合従連衡や、先の見えない人たちよりは安定した人事で、知らない鬼よりは知った鬼が良いですね。知ってる人たちが言われるにはある程度消費税が上がるのは止む得ないと考えておられますが、余り大きな変化は望ましく無いと思います。