お彼岸は心の修養を積む期間です

※秋彼岸法会は九月十三日から二十六日(彼岸明け)まで、
法要は午前十時、十二時午後二時からの三回です。

今年は九月二十三日が秋分の日です。お彼岸は年二回、春分の日と秋分の日を中日とする前後三日間の七日間ずつをいいます。
 彼岸には太陽が真東から昇って真西に沈み、西方極楽浄土を観想して、人生を熟慮できます。
 お中日の「秋分の日」はご先祖さまを敬い、亡くなられた人を偲び、ご恩に感謝する日でもあります。「彼岸」は、梵語のパーラミター(波羅密多)の漢訳「到彼岸」からきた言葉で「悟りの世界に到る」という意味です。
 幸せになるため、彼岸に渡るために実践する六つのこと。施すこと、戒を守ること、耐える、精進する、心を安定させる、仏法に基づいて考えることです。
 お彼岸は、こうした仏教の教えを実践する「心の安全運転週間」ともいえるでしょう。
 ご先祖を偲び、自分が今あることを感謝して、この世を善き社会にするよう精進したいものです。
お彼岸に考える
▼お彼岸参りには、ご先祖さまに対し「私はどのように生きるか、何を目標としているか、そして、人生を充実させてどのように死んで往くか」を考えてみてください。
▼「彼岸」の仏事は、現世で生きている人々の幸福が最大のテーマになっています。
 だれしも死後は「お浄土に往生したい」と願い、そのために何をすべきか、実践が大切になります。
■仏教の教義はとても柔和で勤勉で平和的なものです。日本の心は千数百年にわたり仏教文化が育み社会に根付いています。
■実際にはこの世は苦しみ多く、大半のことが思うようになりません。特に、親兄弟や子供を自分の思うようにしたいと思うとたいへんです。家族各々、別の人格があり、価値観も能力も異なります。言い争って破綻させてはこの世の地獄。忍耐に辛抱、諦めが肝心。
▼生活習慣病に注意しつつ、老後は子供に依存しないように心積もりして、多くを期待しないで子供を大切に育てましょう。
▼相談の中には、裏切られたとか、騙されたという恨み事が多々ありますが、人生はどなたも思い通りにはなりません。
▼なすべきことをなして、大きく期待しないことです。親切も精進も、自分のためにするものです。
■彼岸は、自分の目標を確立し、より善き生き方を求めること、そのものです。慎重に、法律に触れることをしない、優しい人になる。勉学して、世のため、人のために尽くしまいりたいですね。
■全てのものは、自分の期待通りにはならないもの、正しく考え、明らかに諦めるなら、裏切られることも怒ることもなく済みます。謙虚に品格をたもつように自分で幸せを築くことが大切です。悪しき言葉を使わないようにいたしましょう。怒ったり腹を立てたり、人と言い争わないように、互いに親切に協力しましょう。
■詩の紹介

雲泉 洋 さん

空には 小人のペンキ屋さんがいて
毎日 毎日
青いペンキを塗っている

けれど
うまれついてのなまけもの

今日も
塗り残しができました

それが
雲です
お彼岸を迎えて
■九月は気候も良く、修養の秋、勉学と読書の秋です。
▼勤勉と誠実と学習を繰り返して行けば、何歳になっても怖いものはありません。勇気をもって共に生き抜いて参りましょう。
 彼の岸に、皆さんそろって渡り切れるように、日々、み仏さまに熱い祈りを捧げます。
■彼岸に渡る方策として、日々に「十善戒」を護持することです。
■秋の彼岸には、来年の春の彼岸までに「やることの目標」を考えて、精進しましょう。
■彼岸の都度、自分の目標を点検し実行に励まれると善いでしょう。
 横着と手抜きは地獄の一丁目。
▼彼岸には、悪癖と悪友と切れる決心をする、健康診断を受けると運気も改善します。