礼華さんはその後どうして居られますか 聞いてはいけないと思うのたけど仕方が無いな

【寅さん】 また怒られるかもしれないけど、礼華さんはどうしておられるか、気になって仕方が無い。

【院家さん】 礼華は思っていた以上に優れた面を沢山持っていて、不思議な人だ。

寺の伝承や秘儀などについて伝授すると、花瓶の水を他の花瓶に移すようによく受け取る。あの人は私の嫁さんと言うより、お寺の嫁さんとして来たのだな。観音院の悩み事困り事相談には、明日からでも応じられるような素質を持っている。広島大学の法学部を終えて大学院の法律学専攻を修了しているだけあって、観音院にとっては非常に優秀な人材を得たことになる。

【寅さん】 詳しいことは分からんけど、それは本当に良いことだったね。

【院家さん】 今月から観自在の編集を任せているけど、何一つ不安が無い。呑み込みがとても良いのだ。編集における禁則処理や割り付け等普通は三か月くらいかかるところを、一日でやってしまった。そりゃ助かるで。

【寅さん】 院家さんが褒めるのはノロケではないから本物だな。院家さんが喜んで下さるだけで十分なのが、仕事の上でもそんなに高い能力を持っておられるとは大変な儲けものだな。

【院家さん】 どこに行くときも必ず同伴して、支払いなども全部してくれている。
私にとっては大事に信仰している観世音菩薩がこの世に現れて、私の嫁さんになって下さったとしか考えようが無い。何せありがたいことだよ。親鸞聖人にもこんな話があったな。

【寅さん】 聞くところによると、婚姻届の証人欄は、ご住職さんご夫妻が判をつかれたとのことだけど、これは礼華さんも喜ばれただろうな。

【院家さん】 寺の長老と婚姻することは、寺と結婚するような意味があるので、大概の人は無理だな。三十七歳という若い年齢の人材であることも頼もしい。

【寅さん】 色々な面から考えて、長老様にも観音院にとっても最も相応しい人が来て下さった。皆で大事にしましょうよ。

【院家さん】 彼女はこの歳になるまで遊びは一切知らない。まぁ知っていてくれる必要も無い。本当に真面目な人ですよ。

【寅さん】 真面目なのは、信徒さん皆さんそのように受け止めていますよ。

【院家さん】 それに私の体調が段々と良くなりつつあるのは、生活が規則的になり、栄養管理が行き届いているせいかもしれない。観音院の長老の職務は、かなり大変だよ。それを補佐してくれるには、物凄い常識を必要とします。どこからどう見てもも最適な人材に恵まれたと言っても良いな。

素直さとか質実とか見栄を張らないとか、女性として望まれる素質の全てを持っているからすごいな。

続きは、月刊観自在 5月号をご覧ください

タイトルとURLをコピーしました