慈悲とお金は全く関係がありません

いたわり・いつくしみ・おもいやり・相手の立場で考えることが
「慈悲」です。思慮なく行う抜苦与楽(ばっく・よらく)は、慈悲
ではありません。智慧が必要です。思慮なき慈悲は役に立ちません。
お金を与え救うのは、思慮無き慈悲の内にはいります。結果は複雑
に変化します。
  思慮無き布施や喜捨も、複雑に変化して、確定しない布施や喜捨
です。「慈悲」は反対給付は求めません。思慮無き慈悲は、相手に
反対給付を求めます。思慮無き布施や喜捨は、返還を求められるこ
ともあります。思慮無き慈悲を行うと人は「苦」を受けます。思慮
無き布施や喜捨も、苦となります。
  慈悲を行うには深い思慮・智慧が必要です。お寺は思慮無き慈悲
を施さず、思慮無き布施や喜捨を受けてはなりません。「慈悲」で
寺を運営することは、とても難しいことです。簡単に、慈悲をふり
まくのは良くないこと、簡単に布施・喜捨を受けてもなりません。
よくよく考えて慈悲を施し、よくよく確かめて布施・喜捨を受け、
信徒の皆さんへの救済と布教にあてることが必要です。観自在編集部

「慈悲」の対極にある「十悪」
   十善戒は慈悲の根本にある

 殺生、偸盗、邪淫、妄語、綺語、悪口、両舌、慳貪、瞋恚、邪見
は、殺生(せっしょう)也(なり)。
■「殺生」は、生きとし生けるものを殺すに止(とど)まりません。
「情けあるものの心を傷つける行為」も全て殺生、悪です。
  「ものを粗末にすること」も殺生です。

▼自殺は最大の殺生です。周囲の人の心を生涯にわたり傷つける、
自殺の相談は成立しません。「死ぬと言って死んだ者は居ない」と
言えば、本当に死ぬ人も居ますから、絶対に禁句です。
  死にたいという相談には乗れません。生きたい相談には乗ります
が一言でも「死にたい」と言ったら、そこで相談は終わりです。
 
■「物を粗末にする」のも殺生です。欲しいもの沢山買うのも殺生、
通販で割賦で買うのも殺生、パソコンや携帯の出会い系で遊ぶのも
殺生、ローンで買うのも殺生、借金も殺生、—-こちらが忘れても、
相手は借金の残っているのを忘れてくれない。
 
 恐喝されるような種を蒔くのも殺生。悪いことした時は自ら早く
表面に出して、さっぱりすること。

 沢山の物を整理出来ないのは、家に対する殺生、台所の洗い場に
皿や椀を積み上げるのも殺生。便所を汚したまま放置するのも殺生。
玄関に沢山履物を脱ぎ放しするのも殺生。
  冷蔵庫パンパンに物を入れるのも殺生。冷暖房をキツい温度にす
るのも殺生。

▼女性、特に未成年者と性的関係を持つのも大殺生(卑劣で悪質な
犯罪で厳罰です)。職場の不倫も殺生。

■最近は「喫煙」も殺生。「お酒」もほどを越すと殺生。

 人を苛めて職場などに居れないようにするのも殺生。子供たちの
苛めも殺生。
  飲酒運転も携帯電話しながらの運転も殺生。服薬過労寝不足運転
も殺生。絶対にしてはいけない。

▼観音院には三会場ありますが、会場使用料は全廃します。
 ただ一日三件以上の葬儀は不可能ですから、ご遺体の持込放置
は受けられません。本籍地と氏名が不明だと火葬許可書がもらえ
ません。

▼認知症の人のお金を勝手に引き出すのも殺生。遺産争いも殺生。

■「人間は殺生で生きていること」の自覚が大切です。人間は日々
殺生しながら生きている。
  「十善戒」は高度な性善説で説かれたものですよ。
  「煩悩」の少ない人は弟子にしても成長しません。
  「煩悩」は「菩提(ぼだい)」の芽です。

▼煩悩は、智慧の元です。勤勉の元。この意味が分からぬようでは、
弟子にしても足を引っ張るだけ。「慈悲心」の無い弟子なんて本当
に無意味。善に執着するものは悪人の上の極悪人です。
 
■殺生はしてはならない。しかし殺生しない人はいない。そして
殺生あっての社会。殺生せずして、殺生を自覚せずして、慈悲を
説くこと勿れ。楽しい事は全部殺生から与えられてるよ。 

▼「煩悩を滅したい人」は、私には縁が無いです。石ころにでも
なって静かな深海にどうぞ。

■先だって天竜川で新幹線が止まってね、帰りの予定が立たないの
で寺にね、「歩いて帰る」とメールしたら「お気を付けて」と返事
が返った。
 愛知県から広島市まで五百キロ。歩いて二十日だろうか、時間と
疲労と経費を比較すると、このやりとりは殺生の見本です。

▼殺生は、比較の問題。
 それに慈悲とお金の問題が、百八煩悩者択一だから相当に難しい
課題です。

■通貨を円から殺生とすると経済の見方も変わる。経団連が殺生連
と名称変更したり、財務大臣が殺生大臣になると、国会の運営や国
の在り方が真実見増すかも知れませんね。
▼月収百万円以上の所得は、憲法で殺生と見做すと規定したら、
面白い。議員さんや経営者など、役員委員と名が付く者の所得は
全員百万円以下にしてはどうだろうか。超過分は国庫に入れれば
財政は豊かになります。
 物事には「但し書き」が有っても良いですね。
 肩書きの上に「殺生」を冠すれば、例外とするとして置けば良い。
 殺生日銀総裁とか、殺生代表取締役でも良いし、殺生住職なんて
面白いですね。

 これがジョークか筆禍か、何に相当するのでしょうか。相当殺生
です。
 言論や表現の自由の内だろうか、殺生をどう説明するか、悪い例
になるかも知れません。
 坊主丸儲けと言うフレーズが有りますが「殺生坊主」とした方が
適切。
 殺生しないで、と「不殺生」を説く私の寝言。こんなのに引っ掛
かるようでは殺生なこと。
 所得が多い人や高い地位などに、私は関心も無ければ羨望(せん
ぼう)も感じてません。

 「死刑制度」についてよく聞かれますが、明確に反対です。死刑に
代わる終身懲役には賛成できます。たとえば、人力発電所でもこし
らえて、終身刑受刑者に生涯、その発電機を回させ終生の懲役とす
るなら、愛する子供や親族を殺された恨みや悲しみも少しは癒され
るかもしれない。
 原爆を造った人々、原爆を落とした国家、アメリカは大殺生国家
です。平和運動などにすり替えられている、これは、重大な錯誤と
思います。

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原爆が六十一年前に長崎で炸裂
   広島は八月六日、日本中が焼夷弾で・・・・
     第二次大戦で日本中の都市が廃墟に

 ぼつぼつ皆さんは忘れかけておられますが、戦争は大殺生です。
  B29は原爆だけでなく、東京をはじめ日本の主要都市が空襲を
受け、大量の焼夷弾が日本中に落とされました。

 今日は長崎の慰霊式典をテレビで観ながら、黙祷ののち原稿を
書いています。
  思い出すまいとしても「一面の焼け野原」は思い出します。
  でまぁ、戦争は「殺生」。軍隊も殺生の道具。自衛隊も殺生道具
お持ち。原爆なんて悪魔鬼畜の造ったもの。国連は鬼畜の集いかも。

 でも大きな声では言えないけれど、鉄砲伝来は宗教と関係あるし、
仏教徒のお山が僧兵を持っていた時代もあるし、十字軍も、紛争も、
宗教がらみ・・・・。
  殺生と宗教には密接な関係があるかもしれませんね。
  このあたりを丁寧に勉強しないと、殺生を語る資格がありません。

 いろいろ殺生はあるけど「善」に名を借りた殺生もあります。
大義名分も殺生します。信念の人の信念も殺生することがあります。

 親殺し子殺し、人殺しが多くなっています。太陽も殺生します。
熱中症で倒れる人も多いですね。火災報知器も誤作動して消防が
出動します。
  イスラエルとレバノンのヒズボラの戦いも殺生ですね。
  ガソリンの値上がり凄いですね。自動車関連のお仕事には殺生です。
  太陽の歴史、地球の歴史は、自然の殺生です。太陽の光は恵みで
もあります。人類が今日あるは、人間の知恵から生まれた殺生です。
考える技術者は、殺生の道具になることは予測してたでしょうか、
疑問に感じています。
  核は拡散してますね。北朝鮮のミサイル実験も殺生の予告です。
恐らく核を搭載したミサイルが備蓄されます。
ここに侵攻するアメリカなら理解も可能ですが、イラクへの侵攻理
由の大量虐殺兵器は空振り被害妄想でした。
 
 太陽の熱は恵みと殺生の両方です。私は太陽信仰みたいなものを
持っていますから複雑です。

 喫煙を禁止しないのも殺生ですよ。私はまた喫煙にはいったばか
りですが、こんな物無ければ喫煙始めていません。

 「不殺生」の戒律に私は寛容です。執着すると殺生になります。
 
 人間が火を扱い、頭脳が進化した、地球を支配しているのは脳です。
  火は太陽を人が手にしたようなことでした。この広い太陽系で、
火を使う動物か住んでるのは地球だけです。
  さらには原子爆弾を作った。爆発させた。今は原子力発電が主流
だけど、私はその電気で冷暖房を使い、サーバやパソコンを動かし、
50Wの炭酸ガスレーザー発信機を使い、彫刻したり絵を描いたり
しています。
  何も無い所でも、マッチやライターを使わずに火は起こせます。
一箇所を棒で強く摩擦すると、摩擦熱で火は得られますね。こんな
簡単なことを知ってる動物はいません。
  もし火を扱うことが無かったら、鉄を始めとして、大半の文化は
成立しないでしょう。

 どの宗教でも「灯明」は大切にします。「火」と「言葉」は人間
の証明ですから。「言葉」を粗末にする宗教もありません。宗教は
言葉を手段としているからです。

 火は熱です。火に善悪はありませんね。暖かさを与えてくれ、
料理に役立ち、同時に熱の量に比例して炭酸ガスを放出します。
地球の温暖化傾向は、過去に人間が経験した事が無い規模です。
  同時に失火、火付け、爆弾の破裂などで、家を焼き、都市を
破壊します。
  そして、昨今の猛烈な石油燃料の獲得競争で価格は高騰を続け、
そのうちに庶民は満足に燃料が得られ無くなるかも知れません。

 火は「慈悲」そのものであり、同時に殺生の元でもあります。
「善悪同根」なのです。「殺生すべからず」は、宗教が説く第一
の徳目です。善悪を皆さん良く見詰めて行動してくださいね。

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