千年に一度の大災害が明日にでも起きるかも

千年に一度の大災害が明日にでも起きるかも
損害は二百二十兆円、日本国家予算の十倍

【寅さん】 南海トラフ地震の政府報告は、日本の予算のざっと十倍かも知れないというのは本当ですか。

【院家さん】 新聞発表ではそうなるな。避難する人が五百万人、避難所に入れない人が四百五十万人。医療機関で受け入れ困難が十五万人、外来患者が十四万人。被害が二百二十兆円。東日本大震災の被害のざっと十倍という事だ。 

【寅さん】 そんな広範囲の大地震が起きたら、日本は破綻してしまうんではないかね。

【院家さん】 そりゃあ、もう日本はくちゃくちゃじゃね。道路は寸断し、トンネルも通れない。高速道路はパーになって、飛行場も滑走路がガタガタで救援機の離着陸も出来ない。公安施設の桟橋等も外国の救援隊が来ても船が着けられない。怪我をしても、お医者に出会えたら運が良い方。銀行もATMはストップ。いつも行きよる銀行に行って、その銀行が在れば良いがね。

【寅さん】 救援も当てにならないという事になると、食べ物や医薬品等、相当備蓄して置かないと困るね。

【院家さん】 今までは、大体三日か四日すると救援物資が届いていた。こんな大地震になると、救援物資が来るまでに一カ月は最低でもかかるだろう。持病がある人は、最低一カ月も薬が飲めない。食べ物は三十日から五十日分くらい準備して置かなくてはならないね。日本は、第二次大戦で負けて色んな都市が空襲で廃墟に化していたが、それよりは困難が多いと思う。経済的には、日本初の混乱ではなくて大破綻。色んな外国の金融機関も、たくさん破綻するだろう。

【寅さん】 直接災害で死ななくても、災害直後の困難な生活を生き延びる事が難しいのだな。 

【院家さん】 運が悪いと日本人の倫理観が壊れて、弱肉強食の国家になるな。例え何かの食べ物が有っても、値段がべらぼうに高くなって、従来の生活感覚では購入出来ないような物凄い事になるかも知れない。権力がどうこういうのではなくて、強い暴力を持っている人が無理やり食料を強奪したりするだろう。きっと警察も機能しないな。だから、強い者のやり放題。弱者に残された生きる道は、困難という言葉で説明出来るようなものではない。

【寅さん】 日本はもう御終いという事か。

【院家さん】 そうはならないだろう。多分、戒厳令が敷かれるだろう。政府や自治体に頼りたいところだけど、大臣も市長さんも生きとるか死んどるか分からない。戦後の混乱よりも酷い事になるかも知れない。

【寅さん】 「いたわり、慈しみ、思い遣り、相手の立場で考える」はどうなるんだろうか。

【院家さん】 そんな事は屁のようなものだよ。人間は生きる為には、何をしでかすか分からない。絶望的だね。

【寅さん】 そんな地震はいつ起こるの。

【院家さん】 大地震は明日起きるか、五十年先に起きるか、全然分からないんだ。

【寅さん】 地震学者は何しとるんだ。

【院家さん】 地震学者は、正直にいつどこでどんな規模の災害が起きるとは予知出来ないと言っている。本当に分からないんだ。だけど、小さな地震が度々起きるとか、どこかの火山が噴いたり、地盤が浮き上がったり、海面下に沈んだりというような予兆はあるよ。だから、あるあると言って脅しているのではない。私も地震学者もそんなに変わらない。大陸が動いて、地形が変化してというような、どうにもならない事が世界中で起きるだろう。
 日本で大地震が起きると、地球の反対側の辺りまで大津波が押し寄せる。私達の住んでいる地球は変動期に入っているのだろう。予想が合っても合わなくても、地震学者が罰せられるような事はない。ハッキリと分からないと言っているのだ。だから、この先十年も五十年も何も無しに、温泉が湧いた程度の事で済むかも分からない。日本が激しく壊れる事は、世界経済の破綻に繋がる。

【寅さん】 昔、「日本沈没」と言う映画を見たが、日本がなくなって、日本人が外国へ小舟に乗って難民として流れて行くのかな。

【院家さん】 つまりは、どんな事が起きるとか、こんな事が起きるとか予想は付かないが、色々と困った事が起きる。

【寅さん】 手の打ちようがないんだな。

【院家さん】 必ずそうなるという話ではないので、食料や医薬品を備蓄したり、箪笥が倒れないようにしたり、家に手入れをして真面目に過ごす事が大切だ。

【寅さん】 最近、広島市内でコンクリートの橋の破片が道路に落ちたりして色々修理をしてますね。

【院家さん】 今、私達が住んでいる日常の日本は非常に便利で快適で、この便利さを維持する為には、インフラの点検に手を尽くさなければならない。

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