光然の高野山修行日記 ・七 後半

食事の用意をする食当(じきとう)は、自分の生食皿のお米を移したら素早く念珠を懐中しお椀の回収をして、食堂正面上座にある仏壇に御供えをします。
回収したお米と水を一つに集め、余分な水はタライに移すのですが、ここでも素早く、音を立てずに行動をしなければならないので無用な焦りは禁物です。食当が無事自分の座坪に付いた事を確認したら、日直が槌砧(ついちん)を二打し、お経が再開されます。

「供養偈(くようのげ)」で全てのものに等しく食が行き渡り、満たされる事を唱え、「蟲食偈(ちゅうじきのげ)」で自身の体を構成してくれている存在を供養します。
朝食時にのみ用いられる「旦粥偈(たんしゅくのげ)」で朝食から得る利益。「五観」では印を結び、食を頂ける感謝と決意を唱えます。続いて「正食偈(しょうじきのげ)」を「誓願偈(せいがんのげ)」にて箸を取り、一口ずつ精進の決意を心で唱えながら四口食べ、一度箸を置き合掌をして、食事が始まります。
その後も終わりのお経が有りますが、字数の都合でここまでとさせて頂きます。長々と分かりづらい話になって申し訳ございません。気になる方はお寺で私を捕まえてご質問くださいませ。

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